第107回 看護師国家試験 午後 問7 解説
📝 問題
更年期の女性で増加するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 更年期には卵巣機能の低下でエストロゲンが減り、抑えが外れて卵胞刺激ホルモン〈FSH〉が増加する。
更年期には卵巣のはたらきが衰え、エストロゲンとインヒビンの分泌が低下する。 エストロゲンは視床下部と下垂体にはたらき、ゴナドトロピン(卵胞刺激ホルモン〈FSH〉・黄体形成ホルモン〈LH〉)の分泌を抑えている。 インヒビンは下垂体にはたらいてFSHの分泌を抑える。 その抑えが外れるため、血中のFSHが著明に上昇する。
「卵巣機能の低下→エストロゲンの低下→FSHの上昇」という流れで覚える。 閉経の判定にもFSH高値とエストロゲン低値が使われる。
インヒビンとは
卵巣から出るホルモン。下垂体にはたらいて卵胞刺激ホルモン〈FSH〉の分泌を抑える。
負のフィードバックとは
ホルモンが増えると、それを出させる指令のほうが抑えられるしくみ。減ると逆に指令が強まる。
- 1
卵胞刺激ホルモン〈FSH〉正解
エストロゲン低下による負のフィードバック解除で、FSHは更年期に増加する。
- 2
テストステロン不正解
テストステロンは主に精巣で作られる男性ホルモンで、更年期の女性で増加するものではない。
- 3
プロラクチン不正解
プロラクチンは乳汁分泌に関わり、更年期に特徴的に増加するものではない。
- 4
エストロゲン不正解
エストロゲンは卵巣機能低下により更年期にはむしろ減少する。
📚 ここも一緒におさえておこう
更年期は、時期の定義・ホルモンの動き・症状・閉経後のリスクがまとめて問われる。「エストロゲンが減ると何が起こるか」という1本の筋でつないで覚えよう。
- 更年期=閉経前後の各5年、計約10年間。日本人女性の閉経は平均50歳前後
- 閉経の判定は12か月以上の無月経を確認し、最終月経にさかのぼって行う
- ホルモン変化はエストロゲン低下・FSH/LH上昇(FSHの上昇が顕著)
- 血管運動神経症状=ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)、動悸。ほかに不眠・抑うつ・関節痛・腟乾燥
- 閉経後は骨吸収が亢進して骨粗鬆症、LDLコレステロール上昇により脂質異常症・虚血性心疾患のリスクが高まる
参考: 医学書院『系統看護学講座 人体の構造と機能』
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について