第107回 看護師国家試験 午後 問58 解説
📝 問題
母子保健施策とその対象の組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 母子保健施策と対象の組合せで正しいのは、養育支援訪問事業と特定妊婦である。
養育支援訪問事業は、養育の支援がとくに必要と判断される家庭を訪問し、養育についての相談・指導・支援を行う事業である。 対象には、出産後の養育について出産前から支援が必要と認められる「特定妊婦」も含まれる。
他の3つは対象が違う。育成医療は身体に障害のある児童(18歳未満)への医療給付で、結核児童は対象ではない。 養育医療は未熟児(低出生体重児等)への医療給付で、学齢児童は対象ではない。 健全母性育成事業は思春期の男女などへの性・母性に関する健康教育で、高齢妊婦を対象とするものではない。 育成医療(障害児)・養育医療(未熟児)の区別を確実に押さえたい。
- 1
育成医療 -- 結核児童不正解
育成医療は身体に障害のある18歳未満の児童を対象とする医療給付であり、結核児童ではない。
- 2
養育医療 -- 学齢児童不正解
養育医療は未熟児(低出生体重児等)を対象とする医療給付であり、学齢児童ではない。
- 3
健全母性育成事業 -- 高齢妊婦不正解
健全母性育成事業は主に思春期の男女を対象とする健康教育であり、高齢妊婦を対象とするものではない。
- 4
養育支援訪問事業 -- 特定妊婦正解
養育支援訪問事業は、養育支援がとくに必要な家庭や特定妊婦を訪問して支援する事業である。
📚 混同しやすいので注意
母子保健施策は「根拠法」と「対象」の組合せで問われる。名前の似ている育成医療と養育医療は、障害児か未熟児かで見分けよう。
- 特定妊婦とは、出産後の養育について出産前から支援を行うことが特に必要と認められる妊婦をいう
- 体重2,500g未満の児が出生したときは、保護者が市町村に低出生体重児の届出を行う(母子保健法)
- 更生医療は18歳以上の身体障害者、精神通院医療とあわせて自立支援医療の3類型
| 施策 | 根拠法 | 対象・内容 |
|---|---|---|
| 妊娠の届出・母子健康手帳の交付 | 母子保健法 | 妊娠した者。市町村が交付する |
| 乳幼児健康診査 | 母子保健法 | 1歳6か月児・3歳児健康診査は市町村が実施 |
| 新生児訪問指導・未熟児訪問指導 | 母子保健法 | 新生児・未熟児の家庭を保健師・助産師等が訪問 |
| 養育医療 | 母子保健法 | 入院を要する未熟児(低出生体重児等)への医療給付 |
| 育成医療 | 障害者総合支援法(自立支援医療) | 身体に障害のある18歳未満の児童への医療給付 |
| 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業) | 児童福祉法 | 生後4か月までの全乳児のいる家庭 |
| 養育支援訪問事業 | 児童福祉法 | 養育支援が特に必要な家庭・特定妊婦 |
参考: 母子保健法/厚生労働省 母子保健関連施策資料
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について