第107回 看護師国家試験 午前 問76 解説
📝 問題
車椅子での座位の姿勢(別冊No.5)を別に示す。このような姿勢を長時間続けることで最も褥瘡が発生しやすい部位はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 車椅子座位を長時間続けることで最も褥瘡が発生しやすいのは坐骨結節部である。
座位では体重の大部分が坐骨結節部にかかり、この部位に圧迫が集中する。 別冊No.5のように車椅子で長時間座り続けると、坐骨結節部が最も褥瘡を生じやすい。
褥瘡は、骨が皮膚のすぐ下に張り出している骨突出部にできる。 どこが突出するかは体位で変わるため、好発部位は体位ごとに覚える。
坐骨結節部とは
骨盤のいちばん下にある骨の出っぱり。いすに座ったときに体重を受け止める部分。
- 1
右肘関節部不正解
肘頭部は仰臥位での好発部位で、座位で体重が持続してかかる部位ではない。
- 2
右大転子部不正解
大転子部は側臥位での好発部位で、座位で最も圧が集中する部位ではない。
- 3
左坐骨結節部正解
座位では体重が坐骨結節部に集中するため、この部位が最も褥瘡を生じやすい。
- 4
左膝関節外側部不正解
膝関節外側部は側臥位で下側になったときの圧迫部位で、座位で持続的な高圧がかかる代表部位ではない。
- 5
左足関節外果部不正解
足関節外果部は側臥位などでの好発部位で、座位での最好発部位ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
褥瘡は、好発部位だけでなく予防の具体策と評価の方法まで問われる。除圧・ずれの防止・評価の3つに分けて覚えよう。
- 車椅子上では15分ごとのプッシュアップなど、自分で除圧する動作を促す
- ベッド上では30度側臥位をとり、骨突出部への圧の集中を避ける
- ずれ力を減らすため、ギャッチアップは30度以下にとどめ、挙上後は背抜きを行う
- 褥瘡の経過評価には日本褥瘡学会のDESIGN-Rを用いる
| 体位 | 好発部位 |
|---|---|
| 仰臥位 | 仙骨部、踵部、後頭部、肩甲骨部、肘頭部 |
| 側臥位 | 大転子部、腸骨稜、外果部、耳介部、肩峰突起部 |
| 腹臥位 | 腸骨稜、膝蓋部、肋骨部、前額部、つま先 |
| 座位(車椅子) | 坐骨結節部、尾骨部、肩甲骨部、踵部 |
参考: 日本褥瘡学会「褥瘡予防・管理ガイドライン」
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について