第107回 看護師国家試験 午前 問69 解説

一般人体の構造と機能✔ 監修済み

📝 問題

性周期が規則的で健常な成人女性において、着床が起こる時期に血中濃度が最も高くなるホルモンはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 着床期に血中濃度が最も高くなるのはプロゲステロンである。

排卵のあと、卵巣にできた黄体からプロゲステロン(黄体ホルモン)が大量に分泌され、子宮内膜を分泌期に変えて受精卵が着床しやすい状態を整える。 着床が起こるのは排卵後およそ7日(月経周期の20〜23日ごろ、黄体期中期)で、この時期にプロゲステロンの血中濃度が最も高くなる。

他の選択肢は、濃度が最も高くなる時期が違う。 エストラジオールは排卵の直前に一次ピークを迎え、黄体形成ホルモン(LH)は排卵を起こすために直前でサージ(急上昇)する。 どちらも山は排卵の前後にある。 卵胞刺激ホルモン(FSH)は卵胞を育てるホルモンで卵胞期にはたらき、アルドステロンは体内の電解質を調節するホルモンで性周期とは関わらない。

着床期=黄体期=プロゲステロン優位という関係を、基礎体温の高温相と結びつけて覚える。

  • 1

    アルドステロン不正解

    アルドステロンは副腎皮質から分泌される電解質調節ホルモンで、性周期の着床とは直接関係しない。

  • 2

    プロゲステロン正解

    着床期(黄体期中期)は、黄体から分泌されるプロゲステロンが最高濃度となる。

  • 3

    エストラジオール不正解

    エストラジオールは排卵直前に一次ピークを示すが、着床期に最高となるわけではない。

  • 4

    黄体形成ホルモン(LH)不正解

    LHは排卵を誘発するためのサージが排卵前に起こり、着床期には低下している。

  • 5

    卵胞刺激ホルモン(FSH)不正解

    FSHは卵胞発育を促すホルモンで卵胞期に関与し、着床期に最高となるものではない。

📚 国試でよく狙われるところ

性周期は、時期とホルモン、子宮内膜の変化を入れ替えて問われる。排卵を境に「前はエストロゲン・後はプロゲステロン」と分けて覚えよう。

  • 基礎体温はプロゲステロンの体温上昇作用により黄体期に高温相となり、低温相との差は0.3〜0.5℃程度である
  • 黄体の寿命は約14日で、妊娠が成立するとhCGの作用で妊娠黄体として維持される
性周期とホルモン・子宮内膜の変化
時期卵巣の変化子宮内膜主なホルモン
卵胞期卵胞の発育増殖期FSH、エストロゲン(エストラジオール)
排卵期排卵—LHサージ(エストロゲンの正のフィードバックによる)
黄体期黄体の形成分泌期プロゲステロン(+エストロゲン)
月経期黄体の退縮(白体化)剝離・脱落エストロゲン・プロゲステロンともに低下

参考: 医学書院「系統看護学講座 解剖生理学」

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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