第107回 看護師国家試験 午前 問27 解説
📝 問題
自発呼吸時の胸腔内圧を示す曲線はどれか。
※ 選択肢は準備中です(別紙資料の問題)。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 自発呼吸時の胸腔内圧を示すのは、常に陰圧のまま吸気時に陰圧が深くなる曲線である。
本問は4つの圧曲線が図で示され、そのうち自発呼吸時の胸腔内圧にあたるものを選ぶ形式である。
胸腔内圧(胸膜腔内圧)は、肺の弾性収縮力(しぼもうとする力)と胸郭の広がろうとする力が引き合うため、呼吸のあいだずっと陰圧に保たれる。 吸気時にはさらに陰圧が深くなり、呼気時には浅くなる。安静時の自発呼吸では陽圧にはならない。
肺胞内圧はこれと動きが違い、吸気で陰圧・呼気で陽圧と、0をはさんで振れる。 胸腔内圧の曲線は0より下だけを上下する形になる、と押さえておく。
陰圧とは
まわりの大気の圧より圧が低い状態。低いほうへ引き込む向きに力が働くので、肺はふくらんだままでいられる。
- 1
不正解
常に陰圧で、吸気時にさらに陰圧が深くなるという胸腔内圧の動きに当てはまらない曲線である。
- 2
不正解
呼吸のあいだ陰圧のままで、吸気時に陰性化するという条件を満たさない曲線である。
- 3
不正解
胸腔内圧の波形(常に陰圧・吸気時に深く陰性化)に当てはまらない曲線である。
- 4
正解
呼吸のあいだ常に陰圧で、吸気時に陰圧が深くなり、呼気時に浅くなる胸腔内圧の曲線である。
📚 ここも一緒におさえておこう
胸腔内圧は、平常時の値と、陰圧が失われる場面(気胸・陽圧換気)をあわせて問われる。数値・病態・起こりやすい人を結びつけて覚えよう。 安静呼気終末でおよそ-5cmH2O、吸気時にはおよそ-8cmH2Oまで下がる。
- 気胸では胸腔内に空気が入って陰圧が失われ、肺が虚脱する。緊張性気胸では縦隔偏位とショックをきたす。
- 人工呼吸(陽圧換気)では吸気時も胸腔内圧が陽圧となるため、静脈還流が減って血圧が下がることがある。
- 自然気胸はやせ型の若い男性に好発する。
参考: 人体の構造と機能 呼吸生理(胸腔内圧)/第107回看護師国家試験 公式正答(別紙図の監修が必要)
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について