第107回 看護師国家試験 午前 問102 解説
📝 問題
次の文を読み100〜102の問いに答えよ。Aちゃん(3歳、女児)は、卵による食物アレルギーがあり、アナフィラキシーで入院した。翌日、Aちゃんは症状が落ち着いたため退院することとなった。母親は「卵を除去した給食を出してもらっていたのですが、また今回の様なことが起こるのではないかと心配です」と不安な様子である。 このときの母親への指導として最も適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 再発防止には、今後の給食時の具体的な対応を保育士と相談するよう指導するのが最も適切である。
今回の誤食は、隣の席の園児の卵入りおかずを口にしたことが原因で、除去食を出すだけでは防げなかった。 座席の配置や配膳・見守りなど、食事の場面での具体的な対応を、日ごろ子どもを見ている保育士と相談することが、実効性のある再発防止策になる。 母親の「また起こるのでは」という不安に、現実的な対策で応える指導である。
アレルギー児の集団生活では「誰と何を調整すれば事故を防げるか」で考える。 保育所を休ませるのは生活の質を損ない、根本的な解決にならない。 栄養士との給食内容の相談は献立の管理に役立つが、他児の食物を口にする場面までは防げない。 園児への説明は補助的な位置づけになる。
- 1
「保育所はしばらくお休みしましょう」不正解
保育所を休ませるのは根本的な再発防止にならず、子どもの社会生活を過度に制限する。
- 2
「給食内容を保育所の栄養士に相談しましょう」不正解
栄養士との献立相談は有用だが、今回の他児の食物摂取による誤食を直接防ぐ対策としては不十分である。
- 3
「今後の給食時の対応を保育士と相談しましょう」正解
座席や見守りなど食事場面の具体的対応を保育士と相談することが、今回の誤食の再発防止に直結し最も適切である。
- 4
「保育所の園児に保育士からアレルギーについて説明してもらいましょう」不正解
園児への説明は補助的な対応であり、まず保育士と具体的な食事管理を調整することが優先される。
📚 ここも一緒におさえておこう
食物アレルギーの子どもの集団生活は、提出する書類・給食での工夫・緊急時の備え・原因食物と除去の見直しが、まとめて問われる。
- 保育所や学校での対応は、医師が記載する保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表(学校では学校生活管理指導表)に基づいて行う
- 誤食防止の基本は完全除去(「少量なら可」と細かく分けない)、専用トレイや名札での区別、配膳時の複数職員による確認、座席の配慮である
- エピペン®を預かる場合は保管場所と緊急時の対応手順を全職員で共有し、訓練しておく
- 乳児期の食物アレルギーの原因は鶏卵・牛乳・小麦が多く、多くは成長とともに耐性を獲得する
- 除去は必要最小限とし、定期的に医師の評価を受けて解除を進める
参考: 厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」/日本アレルギー学会「アナフィラキシーガイドライン」
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について