第106回 看護師国家試験 午後 問51 解説

一般母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

外性器異常が疑われた新生児の親への対応として適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 出生届は性別を保留したまま提出できることを説明するのが適切である。

外性器の見た目だけでは性別を決められない状態を性分化疾患という。 性別は染色体・性腺・ホルモンの検査結果をそろえて決めるため、出生直後には確定できない。

出生届は生後14日以内に出すことになっているが、性別欄は空けたまま提出でき、確定してから追完届で書き足せる。 親は「いますぐ決めなければならない」と思いつめやすいので、この手続きを早い段階で伝えて時間の余裕をつくることが、いちばん現実的な支援になる。

その間も母児の早期接触は妨げない。抱く・触れる・授乳するというかかわりは、性別が決まっていなくても親子の関係をつくる土台になる。

性分化疾患とは

染色体・性腺・外性器のいずれかが、典型的な男性型・女性型のどちらとも言いきれない状態の総称。

  • 1

    出生直後に性別を伝える。不正解

    出生直後に伝えた性別が検査の結果と食い違えば、あとから訂正することになる。親の混乱を大きくするので、確定するまで伝えない。

  • 2

    内性器には異常がないことを伝える。不正解

    内性器の状態は超音波検査などで調べてはじめて分かることで、外性器の所見だけでは判断できない。

  • 3

    出生直後に母児の早期接触を行わない。不正解

    早期接触は性別が決まっていなくても行える。触れ合いを遠ざけると、親の不安と子どもへの距離感がかえって強まる。

  • 4

    出生届は性別保留で提出できることを説明する。正解

    出生届は性別欄を空けたまま提出でき、確定後に追完届で書き足せる。この説明が親の時間的な余裕をつくる。

📚 ここも一緒におさえておこう

性分化疾患は、看護師が何をどこまで伝えるかが問われる。「決めるのは検査のあと、かかわりはいますぐ」と分けて覚えよう。

  • 確定するまでは「男の子」「女の子」と呼ばず、赤ちゃんの名前や「お子さん」で呼びかける
  • 親には分かっていることと分かっていないことを区別して伝え、憶測で見通しを話さない
  • 検査と治療は小児科・小児内分泌・泌尿器科・臨床心理などの多職種のチームで進める

参考: 日本小児内分泌学会「性分化疾患初期対応の手引き」/医学書院「系統看護学講座 母性看護学」

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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