第106回 看護師国家試験 午後 問29 解説
📝 問題
腰椎椎間板ヘルニアで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 腰椎椎間板ヘルニアの診断にはMRIが有用である。
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中心にある髄核が後ろへ飛び出し、神経を圧迫して起こる。 MRIは骨だけでなく椎間板や神経も写るため、飛び出した髄核と押されている神経を直接確かめられる。放射線を使わないので繰り返し撮れるのも利点である。
好発部位は第4・第5腰椎間と第5腰椎・第1仙椎間で、腰痛に加えて片側の下肢へ広がる痛みやしびれが出る。多いのは20〜40歳代の男性である。
髄核とは
椎間板の中心にあるゼリー状の部分。これが外側の線維輪を破って飛び出したものが椎間板ヘルニアである。
- 1
高齢の女性に多発する。不正解
多いのは20〜40歳代の男性である。高齢の女性に多いのは、骨粗鬆症による腰椎の圧迫骨折である。腰部脊柱管狭窄症は性別を問わず高齢者に多い。
- 2
診断にはMRIが有用である。正解
MRIは椎間板や神経も写るため、飛び出した髄核と圧迫されている神経を確かめられる。
- 3
好発部位は第1・2腰椎間である。不正解
飛び出しやすいのは第4・第5腰椎間と第5腰椎・第1仙椎間で、腰椎の下のほうに集中する。
- 4
急性期では手術による治療を行う。不正解
急性期はまず保存療法から始める。手術を考えるのは、膀胱直腸障害や強い筋力低下があるとき、保存療法で改善しないときである。
📚 国試でよく狙われるところ
腰椎椎間板ヘルニアは、診察の所見と生活の指導が問われる。「前かがみで悪くなる」を軸に覚えよう。
- 下肢伸展挙上テスト=あおむけで膝を伸ばしたまま脚を持ち上げると、坐骨神経に沿った痛みが出る
- 前かがみや長く座る姿勢は椎間板への負担が大きい。物を持つときは膝を曲げて体に近づけて持ち上げる
- 膀胱直腸障害や強い麻痺が出たときは、緊急に手術を考えるサインになる
参考: 標準的な整形外科学・運動器看護(腰椎椎間板ヘルニア)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について