第106回 看護師国家試験 午後 問113 解説

状況設定看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み112〜114の問いに答えよ。Aさん(78歳、男性)は、尿路感染症による敗血症で入院し、5日が経過した。中心静脈ラインから輸液ポンプを使用して乳酸加リンゲル液が投与され、その側管からシリンジポンプを使用してノルアドレナリンが投与されている。 その直後、看護師はノルアドレナリンの投与量を医師の指示書で確認した。指示書には、午前6時に2mL/時間から1mL/時間へ投与量の減量の指示が記載されていたが、午前9時の投与量は2mL/時間のままであったことに気が付いた。 このときのAさんに対し看護師がアセスメントする項目で優先度が高いのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ 昇圧薬が指示の2倍量で投与されていたため、血圧を確認する優先度が最も高い。

ノルアドレナリンは血圧を上げる薬なので、多く入れば血圧が上がりすぎる。 Aさんは指示の2倍量を3時間受けていたので、まず血圧を測って上がりすぎていないかを確かめる。

血圧が上がりすぎると、心臓の負担が増えて不整脈が出たり、末梢の血管が締まりすぎて手足が冷たく蒼白になったりする。血圧の値と手足の色・温かさはあわせてみる。

残る3つも観察する項目ではあるが、この薬の作用から真っ先に動くものではない。尿量は循環の結果として遅れて変わり、血糖値の上昇はゆるやかで、呼吸数は循環が乱れたあとに変化する。

  • 1

    血圧正解

    昇圧薬が多く入ると血圧が上がりすぎるため、過量投与に気づいたら真っ先に測る。

  • 2

    尿量不正解

    尿量は腎臓へ流れる血液の量を映す指標だが、変化が現れるまでに時間がかかる。いま起きていることを最初に捉えられるのは血圧である。

  • 3

    血糖値不正解

    ノルアドレナリンには血糖を上げる働きもあるが、命に関わる変化として先に現れるのは血圧である。

  • 4

    呼吸数不正解

    呼吸数は循環が乱れた結果として変わることがあり、ショックの評価では血圧とあわせてみる項目である。

📚 国試でよく狙われるところ

昇圧薬は、作用と投与時の注意がまとめて問われる。「血管を締めて血圧を上げる」ことから起こることを順にたどって覚えよう。

  • 効き目が強いため、中心静脈ラインから専用のポンプで持続して流す
  • 血管の外へ漏れると組織が壊死するため、刺入部の腫れ・痛み・色の変化をこまめにみる
  • 急に止めたり量を大きく変えたりすると血圧が乱れるため、少しずつ増減する

参考: ノルアドレナリン注射液の添付文書/系統看護学講座 成人看護学 急性期看護

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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