第106回 看護師国家試験 午前 問90 解説

一般看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

災害拠点病院について正しいのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

1・3

💡 解説

✅ 災害拠点病院は広域災害の医療に対応し、医療救護班を派遣する機能をもつ。

災害拠点病院は、災害のときに重症者を受け入れ、被災地の医療を支える中核となる病院である。都道府県知事が平時のうちに指定しておく。 役割は自分の病院で治療することにとどまらない。ヘリコプターの離着陸場を持ち、被災地の外へ患者を運ぶ広域搬送を受け入れ、災害派遣医療チーム(DMAT)などの医療救護班を被災地へ送り出す。広域にわたる災害に対応する拠点である。

他の選択肢は、指定の時期と要件が違う。指定は災害が起きてからではなく、あらかじめ行う。建物に求められるのは耐震構造までで、免震構造や救急救命士の配置は指定要件に入っていない。要件になるのは、救命救急センターや第二次救急医療機関としての救急医療の体制である。

出題後の2017年(平成29年)に指定要件が見直され、災害のときにも診療を続けるための業務継続計画を作っておくことが加わった。

業務継続計画とは

災害や事故が起きても大切な業務を止めずに続けるため、あらかじめ作っておく計画。誰が何をするか、代わりの手段は何かを決めておく。

  • 1

    広域災害医療に対応する。正解

    被災地の外へ患者を運ぶ広域搬送を受け入れ、ヘリコプターの離着陸場も備える。広域にわたる災害に対応する拠点である。

  • 2

    災害発生時に指定される。不正解

    指定するのは都道府県知事で、災害が起きる前の平時に行う。起きてから決めるのでは間に合わない。

  • 3

    医療救護班の派遣機能を持つ。正解

    災害派遣医療チームを保有し、被災地へ医療救護班として送り出す体制を整えている。

  • 4

    免震構造であることが指定要件である。不正解

    要件は耐震構造であることで、免震構造までは求められていない。耐震が必須なのは診療機能を有する施設で、病院機能を保つために必要なすべての施設の耐震は望ましいとされる。

  • 5

    救急救命士の配置が義務付けられている。不正解

    救急救命士の配置は要件に入っていない。求められるのは救命救急センターまたは第二次救急医療機関であることである。

📚 ここも一緒におさえておこう

災害医療は、拠点病院・チーム・情報のしくみが組で問われる。誰が何を担い、平時に何を備えるかで覚えよう。

  • 災害派遣医療チーム(DMAT)は、災害の急性期に活動できるよう訓練を受けた医療チームである
  • 広域災害救急医療情報システム(EMIS)で、病院の被害状況や受け入れられる患者数を共有する
  • 各都道府県に1か所以上、拠点病院をまとめる基幹災害拠点病院が置かれる
  • 食料・飲料水・医薬品は3日分程度を備蓄し、自家発電機と水の確保も指定要件に入っている

参考: 厚生労働省「災害拠点病院指定要件」/厚生労働省「災害医療体制について」

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第106回の問題一覧を見る