第106回 看護師国家試験 午前 問8 解説
📝 問題
老年期の身体的な特徴で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 老年期には体温調節能が低下する。
加齢とともに、暑さ寒さを感じる働き・発汗・皮膚の血管の収縮といった、体温を一定に保つしくみが衰える。 この体温調節能が下がるため、高齢者は熱中症や低体温を起こしやすい。
老年期の変化は「多くの働きが下がる」が基本で、余力(予備力)が減り、負担がかかったときに立て直しにくくなる。
予備力とは
ふだんは使っていない体の余力。加齢で減るため、発熱や手術などの負担がかかったときに立て直しにくくなる。
- 1
尿量の増加不正解
腎臓の血流と濾過の働きが落ちるため、1日の尿量はむしろ減る。尿を濃くする力が弱まるので夜間の排尿回数は増える。
- 2
味覚の感度の向上不正解
逆。味を感じる細胞(味蕾)が減り、とくに塩味が分かりにくくなる。
- 3
体温調節能の低下正解
汗をかく力や血管を調節する力が落ち、体温を一定に保ちにくくなる。
- 4
外来抗原に対する抗体産生の亢進不正解
逆。免疫の働きは落ち、新しく入ってきた病原体に対する抗体は作られにくくなる。
📚 国試でよく狙われるところ
老年期の変化は、上がるものと下がるものを入れ替えて問われる。「ほとんどは下がる」を土台にして、上がる少数のほうを覚えよう。
- 加齢で上がるもの=収縮期血圧、残気量、体脂肪の割合
- 加齢で下がるもの=肺活量、腎血流量、骨密度、体内の水分量
- 体内の水分量が減り、のどの渇きも感じにくくなるため脱水を起こしやすい
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について