第106回 看護師国家試験 午前 問10 解説
📝 問題
ヒューマンエラーによる医療事故を防止するための対策で最も適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ ヒューマンエラーを防ぐには、操作を誤りにくい医療機器を導入することが最も適切である。
ヒューマンエラーは、人が注意していても起こる思い違いや操作の誤りをいう。 人はミスをするものだという前提に立ち、個人ではなくしくみを変えて防ぐのが医療安全の基本になる。
誤った操作ができない構造にしておく工夫をフールプルーフ、誤りが起きても事故につながらないようにする工夫をフェイルセーフという。
フールプルーフとは
誤った使い方が最初からできないように、しくみで防いでおく考え方。管の形を変えて誤接続できなくするのが例。
- 1
性格検査の実施不正解
性格を調べても、誰がいつ間違えるかは分からない。個人の資質を問う対策では事故は減らない。
- 2
事故発生時の罰則の規定不正解
罰則を設けると報告されなくなり、原因が見えないまま同じ事故がくり返される。
- 3
注意力強化のための訓練の実施不正解
注意力には限界があり、疲労や多重業務が重なれば誰でも間違える。個人の努力に頼る対策は長続きしない。
- 4
操作を誤りにくい医療機器の導入正解
誤った操作ができない構造にしておけば、人が間違えても事故に至らない。フールプルーフの考え方である。
📚 ここも一緒におさえておこう
医療安全は、出来事の呼び名と報告のしくみをあわせて問われる。「まず報告できる環境をつくる」が出発点だと覚えよう。
- インシデントは患者に害が及ばなかった出来事、アクシデントは実際に害が生じた出来事をいう
- 「ヒヤリ・ハット」の報告は責任を問うためではなく、原因を共有して同じ事故を防ぐために集める
- ハインリッヒの法則=1件の重大事故の背後に29件の軽い事故と300件のヒヤリ・ハットがある
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について