第105回 看護師国家試験 午後 問90 解説
📝 問題
車椅子で日常生活を送る在宅療養者の住宅改修で適切なのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・3
💡 解説
✅ 車椅子で暮らす人の住宅改修では、玄関を引き戸にすることと、廊下と部屋の段差をなくすことが適切である。
車椅子で生活する人の住宅改修は、段差をなくすことと開け閉めの動作を減らすことが柱になる。
引き戸は、車椅子に座ったまま横に滑らせて開けられる。開き戸だと扉が手前に開く分だけ車椅子を後ろへ下げる必要があり、玄関のような狭い場所では出入りしにくい。 数センチの段差でも前輪が乗り越えられず、そこで止まってしまう。廊下と部屋の段差をなくせば、居室と廊下を自分で行き来できる。
残りは車椅子の動きを妨げる。畳はやわらかく車輪が沈み込むため、硬く滑りにくい床材に替える。和式便器はしゃがむ姿勢が必要で車椅子からは移れないので洋式便器にする。廊下の幅を車椅子と同じにすると手が壁に当たり方向転換もできないため、車椅子の幅より広くとる。
- 1
床を畳に変える。不正解
畳はやわらかく車輪が沈んで進みにくい。硬く滑りにくい床材に替える。
- 2
玄関を引き戸にする。正解
引き戸なら車椅子に座ったまま横に滑らせて開けられる。開き戸のように後ろへ下がる必要がない。
- 3
廊下と部屋との段差をなくす。正解
数センチの段差でも前輪が乗り越えられない。段差をなくすと居室と廊下を自分で行き来できる。
- 4
トイレに和式便器を設置する。不正解
和式便器はしゃがむ姿勢が必要で車椅子からは移れない。洋式便器にして、移りやすい高さと手すりを整える。
- 5
廊下の幅は車椅子の幅と同じにする。不正解
同じ幅では手が壁に当たり、方向転換もできない。車椅子の幅より余裕をもたせる。
📚 ここも一緒におさえておこう
住宅改修は、介護保険で費用が出る工事の種類がそのまま問われる。支給限度基準額は20万円で、そのうち1〜3割を自己負担する。 費用が出るのは次の6種類で、選択肢はたいていこのどれかに当てはまる。
- 手すりの取付け
- 段差の解消
- 滑りにくい床材への変更
- 引き戸などへの扉の取替え
- 洋式便器などへの便器の取替え
- これらに付帯して必要になる工事
参考: 介護保険法/厚生労働省「介護保険における住宅改修」
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について