第105回 看護師国家試験 午後 問83 解説
📝 問題
児童相談所の業務はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・3
💡 解説
✅ 児童相談所の業務にあたるのは、児童の一時保護と不登校に関する相談である。
児童相談所は児童福祉法にもとづいて都道府県・指定都市に置かれ、18歳未満の子どもについてのあらゆる相談を受ける。 相談は、虐待などの養護相談、障害相談、非行相談、育成相談の4つに大きく分かれる。しつけや性格、不登校の悩みは育成相談に入る。
もう1つの柱が一時保護である。虐待や家庭の事情で子どもをその場から離す必要があるとき、児童相談所長の判断で保護者の同意がなくても預かることができる。 令和7年(2025年)6月からは、同意のない一時保護について、開始前または開始から7日以内に裁判官へ一時保護状を請求する仕組みが加わった。
残りは別の機関の仕事である。自立支援給付の決定と放課後児童健全育成事業は市町村が行い、身体障害者手帳を交付するのは都道府県知事である。
一時保護とは
児童相談所が子どもを家庭から離して預かること。原則2か月以内で、その間に安全を確かめ、家に戻すか施設へつなぐかを判断する。
- 1
児童の一時保護正解
子どもの安全を守るため、児童相談所長の判断で家庭から離して預かる。保護者の同意がなくても行える。
- 2
自立支援給付の決定不正解
自立支援給付は障害者総合支援法にもとづく給付で、決定するのは市町村である。
- 3
不登校に関する相談正解
不登校やしつけ、性格の悩みは育成相談として児童相談所が受ける。
- 4
身体障害者手帳の交付不正解
身体障害者手帳を交付するのは都道府県知事。児童相談所は18歳未満の障害の判定を担うが、交付はしない。
- 5
放課後児童健全育成事業の実施不正解
放課後児童健全育成事業(学童保育)を実施するのは市町村である。
📚 どの機関が何をするか
子どもと障害の制度は、機関名と業務を入れ替えて問われる。「相談・判定は都道府県、給付とサービスは市町村」と大づかみに覚えよう。
- 児童相談所(都道府県・指定都市)=子どもの相談、障害の判定、一時保護、児童福祉司による指導
- 市町村=障害福祉サービスの支給決定、放課後児童健全育成事業、子育て支援
- こども家庭センター(市町村)=令和6年(2024年)4月から置かれ、妊娠期から子育て期までの相談をひとつの窓口で受ける
参考: 児童福祉法/こども家庭庁「児童相談所運営指針」
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について