第105回 看護師国家試験 午前 問55 解説

一般母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

就労している妊婦に適用される措置と根拠法令との組合せで正しいのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 妊婦を重量物の取扱いなどの危険有害業務に就かせないことは、労働基準法に定められている。

働く妊婦を守る決まりは、労働基準法と男女雇用機会均等法の2つに分かれて置かれている。

労働基準法にあるのは、危険有害業務の就業制限、産前産後の休業、軽易業務への転換、時間外・休日・深夜労働の制限である。重い物を持つ仕事や有害な物質を扱う仕事に妊婦を就かせてはならない、というのはここに入る。

男女雇用機会均等法にあるのは、健康診査を受ける時間の確保と、医師の指導にもとづく措置である。時差出勤などの通勤の緩和、勤務時間の短縮、休憩の追加はこちらに入る。指導の内容は母性健康管理指導事項連絡カードに書いてもらい、職場へ提出する。

母子保健法は母子健康手帳の交付や乳幼児健診などの保健サービスを、母体保護法は不妊手術と人工妊娠中絶を、児童福祉法は保育所など子どもの福祉を定める法律で、いずれも働き方の措置は扱わない。

母性健康管理指導事項連絡カードとは

医師や助産師の指導内容を職場に伝えるための書式。妊婦がこれを事業主に出すと、勤務時間の短縮や休憩などの措置を受けられる。

  • 1

    時差出勤 ── 母子保健法不正解

    時差出勤などの通勤の緩和は、男女雇用機会均等法にもとづく措置である。母子保健法が定めるのは母子健康手帳の交付や乳幼児健診といった保健サービスにあたる。

  • 2

    産前産後の休業 ── 児童福祉法不正解

    産前産後の休業を定めているのは労働基準法である。児童福祉法は保育所や児童福祉施設など、子どもの福祉を扱う。

  • 3

    軽易業務への転換 ── 母体保護法不正解

    軽易業務への転換を定めているのも労働基準法で、妊婦が請求すれば認められる。母体保護法が扱うのは不妊手術と人工妊娠中絶である。

  • 4

    危険有害業務の制限 ── 労働基準法正解

    重量物の取扱いや有害な物質を扱う業務に妊婦を就かせないことは、労働基準法が定めている。

📚 国試でよく狙われるところ

働きながら妊娠・出産・育児をする人への措置は、どの法律に何が書いてあるかを入れ替えて問われる。労働基準法は「働き方そのもの」、男女雇用機会均等法は「医師の指導を受けて職場が行う配慮」と分けて覚えよう。

働く妊産婦を守る主な法律
法律定めている内容
労働基準法産前6週間(多胎は14週間)・産後8週間の休業、軽易業務への転換、危険有害業務の就業制限、時間外・休日・深夜労働の制限
男女雇用機会均等法健康診査を受ける時間の確保、通勤の緩和や勤務時間の短縮など、医師の指導にもとづく措置
育児・介護休業法育児休業、子の看護等休暇(小学校3年生修了まで)、短時間勤務

参考: 厚生労働省「働く女性の母性健康管理」/系統看護学講座 母性看護学

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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