第104回 看護師国家試験 午後 問63 解説
📝 問題
二分脊椎の子どもに特徴的な症状はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 二分脊椎では膀胱と直腸を動かす神経が障害され、排泄障害が特徴的にみられる。
二分脊椎は、背骨の後ろ側が閉じきらないまま生まれ、そこから脊髄や神経が傷つく先天異常である。 起こる場所は腰仙部が多い。
傷ついた高さより下の神経が働かなくなるため、下肢の運動・感覚の障害とともに、膀胱と直腸を動かす神経が障害される。 これが神経因性膀胱や排便障害で、尿がたまっても出せない、たまる前に漏れる、便が出にくいといった排泄障害が続く。
残る3つは、二分脊椎に特徴的な所見ではない。
神経因性膀胱とは
膀胱を動かす神経が障害され、尿をためたり出したりする働きがうまくいかなくなった状態。
- 1
排泄障害正解
尿失禁や残尿、便秘・便失禁が乳幼児期から続く。残尿は腎臓を傷めるため、成長にあわせて自分で行う清潔間欠導尿を身につけていく。
- 2
体重増加不良不正解
体重増加不良は、栄養が足りないときや心疾患などでみられる所見である。二分脊椎そのものから起こるものではない。
- 3
言語発達の遅延不正解
言語発達は保たれることが多い。水頭症を合併して知的な遅れが出ることはあるが、二分脊椎に特徴的な症状ではない。
- 4
上半身の運動障害不正解
逆。障害されるのは病変より下の神経なので、腰仙部に多い二分脊椎では下半身に運動障害が出る。上半身の動きは保たれる。
📚 ここも一緒におさえておこう
二分脊椎は、合併症と予防の組合せで問われる。「水頭症・ラテックスアレルギー・葉酸」の3つを本体とセットで覚えよう。
- 髄液の流れが妨げられて水頭症を合併しやすく、脳室−腹腔シャントを入れることがある
- 手術や導尿でゴム製品に繰り返し触れるため、ラテックスアレルギーを起こしやすい
- 妊娠を計画するときから、食事に加えてサプリメントなどで1日400μgの葉酸をとると発症の危険が下がる
参考: 厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための葉酸摂取に係る情報提供の推進について」/系統看護学講座 小児看護学
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について