第104回 看護師国家試験 午後 問61 解説

📝 問題

Parkinson〈パーキンソン〉病の症状について正しいのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ パーキンソン病では上肢の振りが乏しくなり、腕を振らずに小刻みに歩く。

パーキンソン病は、脳の黒質でドパミンをつくる神経細胞が減り、体の動きを滑らかに調節できなくなる病気である。 四大症状は安静時振戦・筋強剛・無動・姿勢反射障害である。

このうち無動と姿勢反射障害が歩き方に現れる。 前かがみの姿勢で歩幅が狭くなり、上肢の振りが小さくなって腕を振らずに歩く。 第一歩が出ないすくみ足、止まれずに前へ加速する突進歩行も、この病気に特徴的である。

残る3つは、パーキンソン病ではみられない姿勢や動きである。

筋強剛とは

力を抜いていても、他人が関節を動かすと最後まで抵抗が続く状態。固縮ともいう。

  • 1

    満月様顔貌になる。不正解

    満月様顔貌は副腎皮質ステロイドの長期使用やクッシング症候群でみられる顔つきである。パーキンソン病で変わるのは表情のほうで、動きが乏しくなる仮面様顔貌になる。

  • 2

    腕を振らずに歩く。正解

    上肢の振りが減る変化は早い時期から現れ、片側から始まることが多い。腕を振らずに前かがみで小刻みに歩く姿は、この病気を疑う手がかりになる。

  • 3

    後ろに反り返って歩く。不正解

    体幹は反り返るのではなく前へ傾く。前傾前屈姿勢のまま重心が前へ移るため、止まれずに加速する突進歩行につながる。

  • 4

    頭を左右に大きく振る。不正解

    頭を左右に大きく振るのは不随意運動でみられる動きである。パーキンソン病の振戦は、じっとしているときに手指に出る細かい震えで、動かすと弱まる。

📚 国試でよく狙われるところ

パーキンソン病は、症状そのものより重症度の分け方が問われる。「姿勢反射障害が出たら3度、支えなしで立てなくなったら5度」と境目で覚えよう。

ホーエン・ヤール重症度分類
重症度状態
Ⅰ度症状は体の片側だけ。日常生活に支障はない
Ⅱ度症状が両側に出る。姿勢反射障害はなく、生活はやや不便
Ⅲ度姿勢反射障害が現れる。活動は制限されるが、介助なしで生活できる
Ⅳ度日常生活の動作が大きく制限されるが、支えなしに立つ・歩くことはどうにかできる
Ⅴ度車椅子または寝たきりで、全面的な介助が必要

参考: 厚生労働省 難病情報センター/系統看護学講座 成人看護学(脳・神経)

出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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