第104回 看護師国家試験 午後 問46 解説
📝 問題
与薬方法で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 点眼薬は下眼瞼を軽く引き、下眼瞼結膜の中央に落とす。
与薬は「薬をどこに置くか」で効き方も安全性も変わる。 点眼薬は、下眼瞼を軽く引いて下眼瞼結膜の中央(結膜嚢)に1滴落とす。角膜に直接当てると刺激が強く、まばたきで薬が流れ出てしまう。 滴下したあとは1〜5分ほど静かに目を閉じ、目頭を軽く押さえて薬が鼻へ流れるのを防ぐ。
他の3つは、注射する筋・薬の溶かし方・吸入したあとの後始末がそれぞれ違っている。
結膜嚢とは
下まぶたを引いたときにできる、まぶたの裏と眼球のあいだのくぼみ。点眼薬はここにためて吸収させる。
- 1
筋肉内注射は大殿筋に行う。不正解
筋肉内注射で使うのは中殿筋や上腕の三角筋。大殿筋は深いところを坐骨神経が通っており、刺すと神経を傷つける危険がある。
- 2
点眼薬は下眼瞼結膜の中央に滴下する。正解
下眼瞼を軽く引き、下眼瞼結膜の中央に落とす。まぶたやまつげに容器の先が触れないようにする。
- 3
バッカル錠は、かんでから飲み込むよう促す。不正解
バッカル錠はかまずに、上の奥歯と頬の間にはさんで唾液で少しずつ溶かす。口の粘膜から吸収させる薬である。
- 4
口腔内に溜まった吸入薬は飲み込むよう促す。不正解
吸入したあとは口に残った薬をうがいで洗い流し、飲み込まずに吐き出す。残ったままだと口の中のカンジダ症や声のかすれにつながり、飲み込むと消化管から吸収されて全身の副作用が出やすくなる。
📚 混同しやすいので注意
口の中で使う薬は、飲み込ませるかどうかで正誤が分かれる。錠剤の名前と「どこで溶かすか」を対にして覚えよう。
- 舌下錠は舌の下に入れて溶かす。ニトログリセリンが代表で、飲み込むと効きめが落ちる
- バッカル錠は上の奥歯と頬の間にはさんで溶かす。かまない・飲み込まない
- 口腔内崩壊錠は唾液で溶けたあと、そのまま飲み込んでよい
参考: 標準的な基礎看護学(与薬技術・投与経路)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について