第104回 看護師国家試験 午前 問81 解説
📝 問題
不妊症について正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 体外受精の費用には公的な支援のしくみがある。
体外受精や顕微授精は費用が高く、公的な支援が用意されている。 出題時の2015年は、国と自治体による特定不妊治療費助成事業で費用の一部が補助されていた。 2022年4月からは体外受精・顕微授精も医療保険の対象になり、窓口での負担は原則3割になっている。 国の助成事業は終わったが、保険が使えない先進医療の費用などには、自治体独自の助成が今も置かれている。
他の選択肢は、期間・頻度・年齢・原因の割合が実際と違う。 不妊症とされる期間は、出題時の2年から2015年8月に1年へ改められた。 検査や治療を受けたことがある夫婦は10組に3組ではなく4.4組に1組で、原因が男性側にある割合も7割ではなくおよそ半数である。 妊娠しやすさは年齢とともに下がるので、治療の成績も年齢に左右される。
顕微授精とは
1個の精子を細い針で卵子に直接注入して受精させる方法。精子の数が少ない場合などに行う。
- 1
6か月間避妊せずに性交渉があっても妊娠しない状態である。不正解
不妊症は、避妊せずに性交渉があっても1年妊娠しない状態をいう。出題時は2年とされていた。
- 2
頻度は妊娠を希望し避妊しないカップル10組に3組である。不正解
不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は4.4組に1組(22.7%)である。
- 3
体外受精に要する費用の公的な助成制度がある。正解
出題時は特定不妊治療費助成事業があり、現在は体外受精・顕微授精が医療保険の対象になっている。保険の使えない先進医療分などには、自治体の助成が続いている。
- 4
女性の年齢と不妊症の治療効果は関係しない。不正解
逆。女性の年齢が上がるほど妊娠率は下がり流産率は上がるので、治療の効果も年齢に左右される。
- 5
男性側の原因は7割程度である。不正解
原因が男性側にあるのはおよそ半数で、女性側だけ・男性側だけ・両方のいずれもありうる。
📚 国試でよく狙われるところ
不妊治療は、簡単な方法から段階的に進める。どの段階まで保険で受けられるかとあわせて問われる。 いずれも保険の対象だが、体外受精・顕微授精には治療開始時に女性が43歳未満であることと、回数の上限という条件が付く。
- ①タイミング法=排卵の時期に合わせて性交渉をもつ
- ②人工授精=調整した精子を子宮内に注入する
- ③体外受精=取り出した卵子と精子を体外で受精させ、育った受精卵を子宮に戻す
- ④顕微授精=1個の精子を細い針で卵子に直接注入する
参考: 厚生労働省「不妊治療に関する支援について」/日本産科婦人科学会 用語集・用語解説集
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について