第104回 看護師国家試験 午前 問74 解説
📝 問題
医療法で医療機関に義務付けられているのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 医療法は医療機関に医療安全管理者の配置を義務付けている。
医療法は、病院や診療所に医療安全のための体制を整えることを義務付けている。 安全管理の指針をつくること、職員研修を行うこと、事故の報告をもとに改善することに加え、安全管理に責任をもつ医療安全管理者を置くことが柱になる。 委員会の設置と医療安全管理者の配置は、入院できる設備をもつ施設に義務がある。
他の選択肢は、報告先や義務の相手が違う。 この試験のあと、2015年10月に医療事故調査制度が始まった。医療に起因すると疑われる死亡・死産のうち、予期しなかったものが起きたときは、管理者が医療事故調査・支援センターへ報告して院内調査を行う。 名前の似た医療安全支援センターは患者・家族の苦情や相談を受ける窓口で、事故の報告先ではない。
医療安全管理者とは
病院の中で医療安全の取り組みをまとめ役として進める人。指針や研修の運用、事故情報の収集と改善を担う。
- 1
医療安全管理者の配置正解
医療安全管理者の配置は、指針づくりや職員研修と並んで医療法が求める体制整備の1つである。
- 2
厚生労働省へのインシデント報告不正解
インシデント(ヒヤリ・ハット)の報告は院内で集めて改善に生かすもので、国へ届け出る義務はない。
- 3
患者・家族への医療安全指導の実施不正解
義務付けられている研修の対象は職員である。患者・家族への説明は日常の看護の中で行うが、法で義務とされてはいない。
- 4
医療安全支援センターへの医療事故報告不正解
医療事故の報告先は医療事故調査・支援センターである。医療安全支援センターのほうは、患者や家族が医療への疑問や苦情を相談する窓口になる。
📚 国試でよく狙われるところ
医療安全は、名前の似た組織を入れ替えて問われる。院外に置かれる窓口2つと、院内に置かれる委員会を役割で分けて覚えよう。
- 医療安全支援センター=都道府県・保健所を設置する市・特別区に置かれ、患者・家族の苦情や相談に応じる
- 医療事故調査・支援センター=医療に起因すると疑われる予期しない死亡・死産の報告を受け、院内調査を支援し、再発防止に取り組む
- 院内の医療安全管理委員会=事故やヒヤリ・ハットの情報を集め、原因を分析して改善策を決める
参考: 医療法/厚生労働省「医療事故調査制度について」
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について