第104回 看護師国家試験 午前 問65 解説
📝 問題
在胎38週に正常分娩で出生した児で、体重2,400gの児が体重3,000gの児に比べて起こしやすい症状はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 在胎38週で体重2,400gの児は、熱を保ちにくく低体温になりやすい。
在胎38週は正期産で、体の器官はほぼ成熟している。それでも体重2,400gは2,500g未満で、低出生体重児にあたる。
小さい児は皮下脂肪と、熱をつくるもとになる褐色脂肪組織が少ないうえに、体重のわりに体表面積が広い。そのため熱が逃げやすく低体温になりやすく、出生直後からの保温が要る。
他の選択肢は、体重が小さいことから起こる向きと合わない。血糖はむしろ低血糖に傾き、無呼吸は在胎週数が短い児の未熟さによるもので、心雑音は体重ではなく心臓の構造による。
褐色脂肪組織とは
新生児の首すじや背中、腎臓の周りにある特別な脂肪。ふるえずに熱をつくり、体温を保つ。
- 1
高血糖不正解
逆。肝臓に蓄えたグリコーゲンが少ないため、出生後は低血糖に傾きやすい。早めの授乳で血糖を保つ。
- 2
心雑音不正解
心雑音は心臓の構造や血液の流れの異常で生じるもので、出生体重の大小とは結びつかない。
- 3
低体温正解
皮下脂肪と褐色脂肪組織が少なく、体重のわりに体表面積が広いため熱を失いやすい。
- 4
無呼吸不正解
無呼吸発作は呼吸中枢が未熟な早産児で問題になるもので、正期産で生まれた児では起こりにくい。
📚 混同しやすいので注意
新生児は「いつ生まれたか」と「どれだけの体重か」を別の軸で分類する。国試はこの2つを混ぜて問うので、軸を分けて読もう。
- 正期産は在胎37週0日〜41週6日。37週未満は早産、42週以降は過期産という
- 出生体重2,500g未満が低出生体重児。1,500g未満は極低出生体重児、1,000g未満は超低出生体重児
- 在胎週数に比べて体重が小さい児が不当軽量児。正期産でも早産でも当てはまる
参考: 医療情報科学研究所編『病気がみえる 産科』
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について