第104回 看護師国家試験 午前 問52 解説
📝 問題
脊髄造影について正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 脊髄造影では、造影剤が頭側へ流れて起こるけいれん発作に注意する。
脊髄造影は、腰から針を刺してくも膜下腔に造影剤を入れ、脊髄や神経根がどこで圧迫されているかを写す検査である。
造影剤は髄液の中を流れるため、頭のほうへ移動すると脳を刺激してけいれんを起こすことがある。検査中から検査後にかけて、意識・けいれん・頭痛・悪心を続けて観察する。
他の選択肢は、いずれも実際と違う。造影剤を入れるのは髄液で満たされたくも膜下腔である。悪心・嘔吐に備えて検査前は絶食とする。検査後は造影剤を頭へ行かせないよう、上半身を高くして安静を保つ。
くも膜下腔とは
脳や脊髄をおおう膜のうち、くも膜と軟膜の間の空間。髄液で満たされている。
- 1
検査前の食事制限はない。不正解
造影剤による悪心・嘔吐に備えて、検査前は食事を止める。食事の制限がないわけではない。
- 2
造影剤を硬膜外腔に注入する。不正解
造影剤を入れるのは、髄液で満たされたくも膜下腔である。硬膜外腔に薬を入れるのは硬膜外麻酔などで、脊髄造影とは別の手技になる。
- 3
検査中のけいれん発作に注意する。正解
造影剤が頭側へ流れると脳を刺激するため、意識の状態とけいれんの有無を続けて観察する。
- 4
検査後は水平仰臥位で安静を保つ。不正解
検査後は造影剤が頭へ移らないよう、上半身を高くした姿勢で安静を保つ。水平にすると造影剤が頭側へ流れやすい。
📚 混同しやすいので注意
腰椎穿刺と脊髄造影は、検査後の体位が正反対に問われる。「髄液が漏れて頭痛」を防ぐのか、「造影剤が頭へ流れる」のを防ぐのかで見分けよう。
- 腰椎穿刺のあとは、髄液が漏れて起こる頭痛を防ぐため、枕をせず水平仰臥位で安静にする。
- 脊髄造影のあとは、造影剤が頭側へ流れるのを防ぐため、上半身を高くして安静にする。
参考: 系統看護学講座 成人看護学(脳・神経)/系統看護学講座 基礎看護技術
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について