第104回 看護師国家試験 午前 問43 解説
📝 問題
ベンチュリーマスクによる酸素吸入で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ ベンチュリーマスクでは、24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。
ベンチュリーマスクは、酸素が細い穴を勢いよく通るときに周りの空気を一定の割合で吸い込む仕組みを使う。 酸素と空気が決まった比で混ざるので、患者の呼吸が浅くても深くても濃度がぶれず、24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。 濃度はマスクに付けるダイリューターで選び、部品ごとに決められた酸素流量を流す。
他の3つは流量・加湿・構造の説明が誤っている。 流量はダイリューターごとに決まっており、18L/分という一律の値はない。 室内の空気を大量に巻き込むので、通常は加湿器を使わない。 酸素をためるバッグが付いているのはリザーバー付きマスクである。
慢性閉塞性肺疾患のように、二酸化炭素ナルコーシスを避けながら低めの濃度を確実に届けたいときに選ばれる。
ダイリューターとは
ベンチュリーマスクの根元に付ける、色分けされた部品。選んだ色で吸い込む空気の量が決まり、吸入酸素濃度が決まる。
- 1
最適な酸素流量は18L/分である。不正解
酸素流量はダイリューターごとに決められており、低い濃度なら少なく、高い濃度なら多く流す。18L/分という一律の値はない。
- 2
酸素流量に関係なく加湿器が必要である。不正解
室内の空気を大量に巻き込むため、通常は加湿器を使わない。乾燥が問題になるときは加湿のできる装置に替える。
- 3
24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。正解
酸素と空気が決まった比で混ざるので、呼吸の深さや速さに左右されずに濃度を保てる。
- 4
マスクに空気を溜めることのできるバッグがある。不正解
酸素をためるバッグが付いているのはリザーバー付きマスク。より高い濃度が必要なときに使う。
📚 混同しやすいので注意
酸素吸入の器具は、名前と得られる濃度を入れ替えて問われる。濃度が患者の呼吸のしかたで変わるかどうかで2つに分けて覚えよう。
| 器具 | 酸素流量 | 吸入酸素濃度 |
|---|---|---|
| 鼻カニューレ | 1〜6L/分 | 24〜44% |
| 単純酸素マスク | 5〜10L/分 | 40〜60% |
| リザーバー付きマスク | 6〜10L/分 | 60〜90% |
| ベンチュリーマスク | 部品ごとに指定 | 24〜50%(呼吸に左右されない) |
参考: 日本呼吸器学会「酸素療法マニュアル」/系統看護学講座 基礎看護学「基礎看護技術」
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について