第104回 看護師国家試験 午前 問26 解説
📝 問題
胸管で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 胸管は、左の静脈角で静脈に合流する。
胸管は体でいちばん太いリンパ管で、下半身・腹部と左の上半身のリンパを集めて上っていく。 集めたリンパは、左の静脈角(左の内頸静脈と左の鎖骨下静脈が合わさるところ)で静脈へ注ぐ。 小腸で吸収された脂肪もここを通るため、食後の胸管のリンパは白く濁る(乳び)。
乳びとは
小腸で吸収された脂肪を含み、白く濁って見えるリンパ液。脂肪の多い食事のあとにとくに強く濁る。
- 1
弁がない。不正解
逆。リンパ管には静脈と同じように逆流を防ぐ弁があり、胸管にも備わっている。
- 2
静脈角に合流する。正解
左の内頸静脈と左の鎖骨下静脈が合わさる左静脈角で、リンパが血液に戻る。
- 3
癌細胞は流入しない。不正解
逆。がん細胞はリンパの流れに乗って広がる。胃癌が左の鎖骨の上のリンパ節へ転移するウィルヒョウ転移は、この経路で起こる。
- 4
主に蛋白質を輸送する。不正解
胸管が主に運ぶのは、小腸で吸収された脂肪である。
📚 ここも一緒におさえておこう
リンパは、どこの流れがどちらの静脈角に入るかで問われる。左右で受け持つ範囲が違う、と覚えよう。
- 右の上半身のリンパだけは右リンパ本幹に集まり、右の静脈角へ注ぐ
- つまり体の4分の3のリンパは胸管を通ることになる
- 途中のリンパ節はフィルターの役目をもち、細菌やがん細胞をここで食い止める
参考: 系統看護学講座 解剖生理学
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について