第103回 看護師国家試験 午前 問44 解説
📝 問題
胸壁を呼気時に圧迫して気道分泌物の移動を促す手技はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 呼気に合わせて胸壁を圧迫し、気道分泌物の移動を促す手技はスクイージングである。
スクイージングは、痰がたまっている部位の胸壁に手を当て、呼気に合わせて圧迫して、痰を太い気道のほうへ移動させる手技である。 「絞る」という意味の名前のとおり、絞り出すように呼気の流れを速めるのが狙いになる。 吸気のときは圧迫を緩め、胸郭が広がるのを妨げない。
他の3つは、似ているが目的か方法が違う。 振動法は呼気に合わせて胸壁に細かい振動を加えるもので、押して圧迫するものではない。 咳嗽誘発法は、咳そのものを引き出して痰を出させる方法である。 用手的呼吸介助法も呼気に合わせて胸郭を圧迫するが、目的は換気を助けることにある。
- 1
振動法不正解
呼気に合わせて胸壁に細かい振動を加える手技で、圧迫して押すものではない。
- 2
咳嗽誘発法不正解
気管を軽く刺激するなどして咳を引き出し、痰を体の外へ出させる方法である。
- 3
スクイージング正解
痰がたまった部位の胸壁を呼気に合わせて圧迫し、痰を太い気道へ移動させる。
- 4
用手的呼吸介助法不正解
呼気に合わせて胸郭の動きを助ける手技で、目的は換気をよくして呼吸を楽にすることにある。
📚 ここも一緒におさえておこう
排痰のケアは、単独ではなく流れとして問われる。痰を軟らかくしてから動かし、最後に出す、という順で覚えよう。
| 段階 | すること |
|---|---|
| ①加湿・水分の補給 | 痰を軟らかくして動きやすくする |
| ②体位ドレナージ | 痰がたまった部位を上にして、重力で太い気道へ落とす |
| ③スクイージング・振動法 | 呼気に合わせて胸壁から働きかけ、痰の移動を助ける |
| ④咳嗽・吸引 | 太い気道まで来た痰を体の外へ出す |
参考: 系統看護学講座 基礎看護技術/日本呼吸療法医学会 気道クリアランス法の指針
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について