第115回 看護師国家試験 午前 問66 解説
📝 問題
母乳栄養を希望している母親への説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 母乳に不足しがちなビタミンKを補うため、母親に納豆などの摂取を勧めるのが適切である。
母乳は乳児にとって最良の栄養だが、ビタミンKが少ないという弱点がある。そのため母乳栄養児はビタミンK欠乏性出血症(新生児メレナや頭蓋内出血)を起こしやすい。
対策は2つある。 ・児にビタミンK₂シロップを投与する ・母親自身が納豆や緑黄色野菜などビタミンKの多い食品をとる
- 1
「お母さんは飲酒しても大丈夫です」不正解
アルコールはすみやかに母乳へ移行し、児の傾眠や体重増加不良の原因になる。母親の射乳反射も抑えられるため勧められない。
- 2
「赤ちゃんは日焼けした方が良いです」不正解
ビタミンDのために適度な外気浴は必要だが、乳児の皮膚は薄く、日焼けは皮膚障害の原因になる。
- 3
「お母さんは納豆を多く摂取しましょう」正解
正しい。母乳はビタミンKが少ないため、母親が納豆・緑黄色野菜を積極的にとることが児の出血症の予防に役立つ。
- 4
「お母さんはコーヒーを1日6杯以上飲んでも大丈夫です」不正解
カフェインは母乳に移行し、児の興奮・不眠・不機嫌を招く。コーヒーは1日2〜3杯程度までにとどめる。
📚 国試でよく狙われるところ
児へのビタミンK₂シロップは、従来の「出生時・生後1週(産科退院時)・生後1か月」の3回法に加え、近年は生後3か月まで週1回(計13回)投与する方法が推奨されている。 <授乳中の生活で注意すること>
- アルコール=母乳へ移行するため原則避ける。
- カフェイン=1日200〜300mg程度まで(コーヒー2〜3杯相当)。
- 喫煙=ニコチンが母乳に移行し、母乳の分泌も減るため禁煙する。
- 薬=自己判断で中断せず、必ず医師・薬剤師に相談する。
- 授乳が禁忌になる感染症=HTLV-1・HIV(施設の方針に従い代替栄養を検討)。
参考: 厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)/日本小児科学会 新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症に対するビタミンK製剤投与の提言
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について