第115回 看護師国家試験 午前 問56 解説
📝 問題
高齢の親の介護が必要となった家族の発達課題で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 高齢の親の介護が必要になった家族の発達課題は、家族関係の再構築である。
高齢の親に介護が必要になると、それまで「支える親」と「支えられる子」だった関係が逆転する。家族のなかの役割や力関係を組み替えなければならなくなる。
この時期の家族の発達課題が家族関係の再構築である。誰がどの介護役割を担うか、仕事や育児との両立をどうするかを話し合い、新しい関係と役割分担をつくり直すことが求められる。
- 1
社会性の縮小不正解
介護によって外出や交流が減り社会性が縮小することは、介護者の孤立や介護うつにつながる問題であって、達成すべき課題ではない。
- 2
家族役割の維持不正解
従来の役割をそのまま維持することはできない。介護役割が加わるぶん、家族のなかで役割を配分し直すことが課題になる。
- 3
家族関係の再構築正解
正しい。親子の役割が逆転し、きょうだい間の分担も含めて関係を組み替える必要が生じる。
- 4
子離れ・親離れの確立不正解
子離れ・親離れの確立は、子どもが自立していく思春期〜排出期(巣立ち期)の家族の課題であり、時期が違う。
📚 一緒に確認しよう
家族にも個人と同じように発達段階がある。どの段階の話かをつかむと、課題がずれずに選べる。
- Duvall(デュバル)の家族発達段階=新婚期 → 養育期(乳幼児) → 学童期の家族 → 思春期の家族 → 排出期(巣立ち) → 中年期(空の巣) → 老年期の家族。
- 介護期の家族の課題=介護役割の分担、介護者自身の健康と生活の維持、社会資源の活用、看取りへの準備。
- 介護者の負担はZarit(ザリット)介護負担尺度などで客観的に評価できる。
参考: Duvall EM. Family Development/Zarit SH ら 介護負担尺度〈Zarit Burden Interview〉
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について