第115回 看護師国家試験 午前 問11 解説
📝 問題
止血機構を有するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 凝固因子を含み止血機構をもつのは血漿。
血液の液体成分である血漿には、フィブリノゲン(第Ⅰ因子)やプロトロンビン(第Ⅱ因子)などの凝固因子が溶けている。これが血小板と協力して出血を止める。
止血はこの順に進む。 ・傷ついた血管が収縮して血流を減らす ・血小板が粘着・凝集して栓をつくる(一次止血) ・凝固因子が次々に働き、フィブリンが析出して血栓を固める(二次止血) ・傷が治ると、プラスミンがフィブリンを溶かして片づける(線溶)
- 1
血漿正解
正しい。血漿は凝固因子とカルシウムイオンを含み、血小板とともに止血にはたらく。
- 2
細胞内液不正解
細胞内液は細胞の中を満たす液。カリウムが主体で、凝固因子は含まない。
- 3
脳脊髄液不正解
脳脊髄液は脳と脊髄を保護する液。蛋白質がごく少なく、凝固因子はほとんどない。
- 4
リンパ液不正解
リンパ液は組織液の回収や脂肪の吸収、免疫細胞の輸送を担う。止血には働かない。
📚 混同しやすいので注意
血漿と血清は入れ替えて問われる。凝固因子があるほうが血漿、と対にして覚えよう。 血漿から凝固因子(フィブリノゲン)が抜けたものが血清。血液を固めたあとの上清なので、血清には固まる力がない。 止血にかかわる検査と数値も、まとめて出題される。
- PT(ピーティー)は外因系、APTT(エーピーティーティー)は内因系の凝固検査。
- ビタミンK依存性の凝固因子は第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子。ワルファリンはこの合成を抑えるので、納豆・クロレラ・青汁で効果が弱まる。
- 血小板の基準値は15〜35万/μL。5万/μL未満で出血傾向、1万/μL未満では脳出血など重い出血の危険がある。
参考: 日本検査血液学会「血液検査の標準化」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について