第114回 看護師国家試験 午後 問58 解説

一般老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

要支援1の認定を受けた高齢者が、介護予防通所リハビリテーションの利用を開始した。「普段からトイレに何度も行く」と頻尿を気にしている。 施設にいる看護師の援助で適切なのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ 要支援1で歩行は自立しているため、まずトイレの場所を一緒に確認して安心して使えるようにする。

要支援1は、日常生活の基本の動作はおおむね自立していて、介護予防のための支援を要する状態である。この人も歩けるし、トイレも自分で使える。

頻尿を気にしていると、慣れない施設では「間に合わないかもしれない」という不安が出やすい。そこでトイレの場所を一緒に確認すると、不安がやわらぎ、自分で排泄を済ませられる。介護予防の場ではできることを奪わないのが原則で、やりすぎの介助は身体機能と自尊心の低下を招く。

  • 1

    施設のトイレの場所を一緒に確認する。正解

    場所が分かれば自分で行ける。動線や手すり、扉の開け方まで一緒に見ておくと、慌てずに使えて転倒や失禁の予防にもなる。

  • 2

    車椅子でトイレに移送する。不正解

    歩行が自立している人を車椅子で運ぶのは過剰な介助で、歩く機会を奪って下肢の筋力を落とす。介護予防の目的にも反する。

  • 3

    紙オムツの使用を勧める。不正解

    頻尿は回数が多いことであって、失禁ではない。必要のないおむつは自尊心を傷つけ、排泄の自立を後戻りさせる。

  • 4

    排泄時に更衣を介助する。不正解

    自分で着替えられる人に介助をするのは不要である。できる動作を代わりにやると、動作能力の低下と依存を招く。

📚 一緒に確認しよう

高齢者の頻尿は原因が幅広い。まず情報を集めてから対応を考える。

  • 排尿日誌に回数・1回量・時刻・失禁の有無・飲水量を記録すると、原因の手がかりになる
  • 主な原因=過活動膀胱、前立腺肥大症、尿路感染症、糖尿病、心不全、利尿薬、水分やカフェインのとりすぎ
  • 水分は制限しない。脱水は脳梗塞・尿路感染・便秘のもとになる。控えるのは就寝前のカフェインやアルコール
  • 骨盤底筋訓練や膀胱訓練が効くこともある。症状が続くときは受診を勧める
  • 夜間の頻尿は転倒・骨折につながるため、足元灯やポータブルトイレも検討する
要支援と要介護のサービスの違い
区分ケアマネジメントを行う機関サービスの呼称
要支援1・2地域包括支援センター(介護予防ケアマネジメント)介護予防通所リハビリテーションなど「介護予防」サービス
要介護1〜5居宅介護支援事業所の介護支援専門員通所リハビリテーションなど居宅サービス

参考: 介護保険法(介護予防サービス)

出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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