第114回 看護師国家試験 午後 問41 解説
📝 問題
糖尿病〈diabetes mellitus〉の在宅療養者に行うフットケアの説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 糖尿病の足は乾燥してひび割れやすいため、保湿が基本のフットケアになる。
糖尿病では神経の障害で汗が減り、足の皮膚が乾いてひび割れやすくなる。ひび割れは細菌の入り口になり、感覚の低下と血流の悪さが重なると、あっという間に足の潰瘍や壊疽へ進む。
だから毎日の保湿が、フットケアのいちばんの土台になる。ただし足の指の間には塗らない。蒸れてふやけ、水虫のもとになるので、よく乾かすほうを優先する。
- 1
「素足で過ごしましょう」不正解
素足は小さな傷や熱傷を招きやすい。神経障害があると痛みに気づけないので、屋内でも靴下を履き、靴の中に異物がないか履く前に確かめる。
- 2
「足の皮膚を保湿してください」正解
乾燥によるひび割れは感染の入り口になる。入浴後にクリームを塗って皮膚を柔らかく保ち、指の間は塗らずによく乾かす。
- 3
「足浴には42℃のお湯を使ってください」不正解
42℃は熱く、温度感覚が鈍っていると熱傷に気づけない。足浴は38〜40℃のぬるめにし、必ず温度計や手で確かめてから足を入れる。
- 4
「爪は指の先端よりも短く切ってください」不正解
深爪は爪の角が皮膚に食い込み、巻き爪やそこからの感染のもとになる。指の先と同じ長さでまっすぐ切るスクエアカットにする。
📚 一緒に確認しよう
足病変は「神経障害」「血流障害」「感染しやすさ」の3つが重なって起こる。毎日足を見る習慣が、いちばんの予防になる。
- 足の裏やかかとは鏡を使って見る。見えにくい人は家族に見てもらう
- 見るところ=赤み・水疱・たこ・うおのめ・水虫・爪の変形・傷・色
- たこやうおのめを自分で削らない。医療者に相談する
- 靴は足がむくむ夕方に選び、先の細い靴やサンダルは避ける
- 禁煙は血流障害の進行を防ぐために欠かせない
- 小さな傷でも早めに受診する(見た目より深く進んでいることがある)
参考: 日本糖尿病学会 糖尿病診療ガイドライン(糖尿病足病変)
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について