第114回 看護師国家試験 午前 問34 解説
📝 問題
患者の個別性を理解するために必要な概念はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 一人ひとりの違いを認め尊重するダイバーシティが、個別性の理解につながる。
ダイバーシティ(多様性)は、年齢・性別・国籍・宗教・障害の有無・性のあり方・価値観・生活背景などの違いを認めて尊重するという考え方。
患者を「その病気の人」としてではなく、その人だけの生活と価値観をもつ一人として見る視点そのものなので、個別性を理解するのに欠かせない。
- 1
ダイバーシティ正解
正しい。文化や信仰、家族のあり方の違いに気づき、その人に合わせたケアを考える土台になる。
- 2
パターナリズム不正解
パターナリズム(父権主義)は、専門職が「本人のためだ」として本人に代わって決めてしまう態度。個別性の理解とは正反対。
- 3
プライマリヘルスケア不正解
プライマリヘルスケアは、住民が自ら参加して地域全体の健康を実現するという考え方(アルマ・アタ宣言)。対象は地域や集団。
- 4
ソーシャルインクルージョン不正解
ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)は、社会から排除されがちな人を社会の一員として包み込む考え方。方向は近いが、目の前の患者一人を理解するための概念ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
カタカナの理念はまとめて問われる。意味を一言で言えるようにしておく。
- ノーマライゼーション=障害の有無にかかわらず、誰もが当たり前の生活を送れる社会をつくる考え方。
- アドボカシー=患者の権利を代弁し守ること。看護師の大切な役割の一つ。
- エンパワメント=本人がもともと持つ力を引き出し、自分で選び決められるように支えること。
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について