第113回 看護師国家試験 午後 問80 解説
📝 問題
感染症と代表的な原因ウイルスの組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 正しい組合せは、伝染性単核球症とEpstein-Barr〈EB〉ウイルスである。
伝染性単核球症はEpstein-Barr〈EB〉ウイルスの初感染で起こり、血液中に異型リンパ球が増える。
他は原因ウイルスが誤っている。手足口病とヘルパンギーナはコクサッキーウイルスなどのエンテロウイルス、咽頭結膜熱(プール熱)はアデノウイルス、突発性発疹症はヒトヘルペスウイルス6型が原因である。
異型リンパ球とは
ウイルスと戦うために大きく形を変えたリンパ球。伝染性単核球症の血液検査でみられる。
エンテロウイルスとは
腸で増えるウイルスの仲間。コクサッキーウイルスもこの仲間で、夏に流行するかぜの原因になる。
- 1
手足口病 ───── アデノウイルス不正解
手足口病の原因はコクサッキーウイルスなどのエンテロウイルスで、アデノウイルスではない。
- 2
咽頭結膜熱 ───── ヒトパピローマウイルス〈HPV〉不正解
咽頭結膜熱(プール熱)の原因はアデノウイルスで、HPVではない。
- 3
突発性発疹症 ───── コクサッキーウイルス不正解
突発性発疹症の原因はヒトヘルペスウイルス6型で、コクサッキーウイルスではない。
- 4
伝染性単核球症 ───── Epstein-Barr〈EB〉ウイルス正解
伝染性単核球症はEBウイルスの初感染で生じ、正しい組合せである。
- 5
ヘルパンギーナ ───── 単純ヘルペスウイルス不正解
ヘルパンギーナの原因はコクサッキーウイルスで、単純ヘルペスウイルスではない。
📚 国試でよく狙われるところ
ウイルス感染症は、疾患と原因ウイルスの組合せを入れ替えて問われる。疾患名・ウイルス・特徴の3つを1組で覚えよう。 <伝染性単核球症の特徴>
- 伝染性単核球症にアンピシリンを投与すると高率に発疹が出る(薬疹と紛らわしい)
- 脾腫を伴うため、回復まで激しい運動や腹部への衝撃を避ける(脾破裂の予防)
- EBウイルスは唾液を介して伝播し、思春期以降の初感染で発症しやすい
| 疾患 | 原因ウイルス | 特徴 |
|---|---|---|
| 手足口病 | コクサッキーウイルスA6・A16、エンテロウイルス71 | 手掌・足底・口腔内の水疱 |
| ヘルパンギーナ | コクサッキーウイルスA群 | 高熱と口蓋垂周囲の水疱・潰瘍 |
| 咽頭結膜熱(プール熱) | アデノウイルス | 発熱・咽頭炎・結膜炎の三徴 |
| 突発性発疹症 | ヒトヘルペスウイルス6型・7型 | 高熱が3日ほど続き、解熱とともに体幹に発疹 |
| 伝染性単核球症 | Epstein-Barr〈EB〉ウイルス | 発熱・咽頭痛・リンパ節腫脹・肝脾腫・異型リンパ球 |
| 伝染性紅斑(りんご病) | ヒトパルボウイルスB19 | 頬の紅斑と四肢のレース状発疹 |
参考: ウイルス感染症(原因ウイルスと疾患の対応)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について