第113回 看護師国家試験 午後 問4 解説
📝 問題
平成13年(2001年)の「身体拘束ゼロの手引き」において身体拘束の禁止対象となる行為はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ ベッドを柵で囲み、自力で降りられないようにする行為は身体拘束にあたる。
「身体拘束ゼロへの手引き」(平成13年)では、緊急やむを得ない場合を除き禁止される身体拘束の具体例が11項目挙げられている。ベッドを柵(サイドレール)で囲んで自力で降りられないようにすることは、行動を制限する身体拘束にあたり禁止対象である。
L字バーや離床センサーは、行動を直接制限せず安全確保や見守りを補助する用具であり拘束にはあたらない。点滴ルートを服の下に通す工夫も、患者の動きそのものを制限するものではない。身体拘束の判断基準は「本人の意思に反して身体の自由な動きを制限しているか」であり、この視点で選択肢を吟味すると整理しやすい。
- 1
L字バーを設置する。不正解
L字バーは立ち上がりや移乗を補助する用具で、行動制限を目的とせず拘束にあたらない。
- 2
離床センサーを設置する。不正解
離床センサーは動きを制限せず見守りを補助する機器であり拘束にあたらない。
- 3
点滴ルートを服の下に通して視野に入らないようにする。不正解
点滴ルートを視野に入らないようにする工夫は自己抜去予防であり身体の動きを縛らない。
- 4
ベッドを柵(サイドレール)で囲んで降りられないようにする。正解
柵で四方を囲み降りられなくすることは行動の自由を奪う身体拘束であり禁止対象である。
📚 ここも一緒におさえておこう
緊急やむを得ない身体拘束は、切迫性・非代替性・一時性の3要件をすべて満たす場合に限られる。組織で慎重に判断し、本人や家族へ説明する。実施した場合は、態様・時間・心身の状況・緊急やむを得ない理由を記録する。 手引きに示された主な身体拘束は次のとおり。
- ひも等で体幹・四肢をベッドや車椅子に縛る
- ベッドを柵で四方を囲み自分で降りられなくする
- チューブ抜去や掻破を防ぐためミトン型手袋を着ける
- Y字型拘束帯・腰ベルト・車椅子テーブルで立ち上がりを妨げる
- 脱衣やおむつはずしを防ぐためつなぎ服を着せる
- 行動を落ち着かせるために向精神薬を過剰に服用させる
- 自分の意思で開けられない居室等に隔離する
参考: 厚生労働省「身体拘束ゼロへの手引き」(平成13年)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について