第113回 看護師国家試験 午後 問34 解説
📝 問題
指鼻試験で評価するのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 指鼻試験は協調運動をみる検査であり、小脳機能を評価する。
指鼻試験は、患者に自分の鼻先と検者の指先を交互に触れさせ、動きのなめらかさと正確さ(協調運動)をみる検査である。小脳が障害されると、目標に近づくほど手が震える企図振戦や、目標を行き過ぎる・届かない測定障害があらわれる。
ほかの選択肢は別の検査で調べる。視野は対座法、表在反射は腹壁反射、複合知覚(立体覚・2点識別)は頭頂葉のはたらきをみるもので、いずれも協調運動の検査ではない。
協調運動とは
複数の筋を同時に調節して、なめらかに目的の動きをするはたらき。力そのものは出せても、この調節がくずれると動きがぎこちなくなる。
表在反射とは
皮膚をこすったときに起こる反射。腹壁反射などがあり、膝をたたく膝蓋腱反射のような深部反射とは区別する。
- 1
視野不正解
視野の評価は対座法や視野計を用いる検査で行う。
- 2
小脳機能正解
指鼻試験は協調運動をみる検査で、企図振戦や測定障害から小脳機能を評価する。
- 3
表在反射不正解
表在反射は腹壁反射・挙睾筋反射などで評価する。
- 4
複合知覚不正解
複合知覚(立体覚など)は頭頂葉機能の評価であり、指鼻試験の対象ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
神経学的検査は、検査法と評価する機能を紐付けて覚える。
- 小脳障害では運動失調・企図振戦・測定障害・断綴性言語・眼振・筋緊張低下がみられる
- Romberg(ロンベルグ)徴候陽性(閉眼で著明にふらつく)は、主に深部感覚障害や前庭障害を疑う所見。
- 小脳性運動失調では開眼時からふらつく。
| 検査 | 評価するもの |
|---|---|
| 指鼻試験・踵膝試験・回内回外反復運動 | 小脳の協調運動 |
| Romberg(ロンベルグ)試験 | 深部感覚・前庭機能(閉眼で増悪) |
| 対座法 | 視野 |
| Barré(バレー)徴候 | 軽度の運動麻痺 |
| 腹壁反射・挙睾筋反射 | 表在反射 |
| 2点識別覚・立体覚 | 頭頂葉の複合知覚 |
参考: 標準的な神経学的診察(協調運動検査)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について