第113回 看護師国家試験 午前 問85 解説
📝 問題
てんかんについて正しいのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・5
💡 解説
✅ てんかんは大脳の神経細胞の発作性の電気的興奮によって起こり、脳の器質的病変を背景にもつものを症候性てんかんという。
てんかんは、大脳の神経細胞の過剰かつ発作性の電気的興奮によって発作をくり返す慢性の脳疾患である。けいれんはその発作症状の一つで、てんかんと同じ意味ではない。
原因で2つに分けられる。脳腫瘍・脳血管障害・外傷などの器質的病変を背景にもつものが症候性てんかん、はっきりした病変がないものが特発性てんかんである。
- 1
けいれんと同義である。不正解
てんかんとけいれんは同義ではなく、けいれんは発作症状の一つである。
- 2
症候性てんかんは脳内病変を伴う。正解
脳腫瘍や脳血管障害などの器質的病変を伴うものを症候性てんかんという。
- 3
単純部分発作では意識障害を認める。不正解
単純部分発作は意識障害を伴わない。意識障害を伴うのは複雑部分発作である。
- 4
特発性の全般てんかんは高齢者に多い。不正解
特発性の全般てんかんは小児・若年に多く、高齢者に多いわけではない。
- 5
脳の神経細胞の発作性電気的興奮によって起こる。正解
てんかんは大脳神経細胞の発作性・過剰な電気的興奮によって起こる。
📚 ここも一緒におさえておこう
てんかんは、発作が起きたその場で何をするかと、ふだんの生活での注意の両方が問われる。発作の型による違いもあわせて確認しよう。
- 発作時はその場で安全を確保し、周囲の危険物を除き、衣服を緩めて回復体位をとる。口腔内に物を入れない・押さえつけない。
- 観察のポイント=発作の始まり方・持続時間・左右差・意識の有無・眼球や頭部の向き・失禁・発作後の状態。
- 発作の誘因=服薬の自己中断、睡眠不足、過労、飲酒、発熱、光刺激。抗てんかん薬は自己判断で中止しない。
- バルプロ酸は催奇形性のリスクが高く、妊娠可能年齢の女性では薬剤選択に配慮する。
| 発作型 | 特徴 |
|---|---|
| 焦点起始発作(部分発作) | 脳の一部から始まる。意識が保たれる単純部分発作と、意識が減損する複雑部分発作がある。前兆(アウラ)を伴うことがある |
| 全般起始発作 | 両側の大脳半球が同時に興奮する。強直間代発作、欠神発作(小児にみられる数秒から十数秒の意識消失)、ミオクロニー発作、脱力発作 |
| てんかん重積状態 | 発作が5分以上続く、または意識が回復しないまま反復する状態。ジアゼパム静注などで速やかに止める緊急事態 |
参考: 標準的な神経内科学(てんかんの分類)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について