第113回 看護師国家試験 午前 問81 解説
📝 問題
転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのは肺癌である。
転移性脳腫瘍は、他臓器の悪性腫瘍が血行性に脳へ転移したものである。原発巣として最も頻度が高いのは肺癌である。肺は血流が豊富で、肺から脳への血行性転移が起こりやすいことが背景にある。
肺癌に次いで乳癌、消化器癌、腎癌、悪性黒色腫などが原発巣となる。転移性脳腫瘍は原発巣不明で発見されることもあり、多発することが多い点も特徴である。
- 1
胃癌不正解
胃癌も脳転移をきたしうるが、原発巣として最も多いわけではない。
- 2
乳癌不正解
乳癌は肺癌に次いで多い原発巣だが、第1位ではない。
- 3
肺癌正解
転移性脳腫瘍の原発巣で最も頻度が高いのは肺癌である。
- 4
大腸癌不正解
大腸癌も脳転移をきたすが、最も多い原発巣ではない。
- 5
子宮頸癌不正解
子宮頸癌は脳転移の頻度が高い原発巣ではない。
📚 混同しやすいので注意
脳腫瘍は原発性と転移性に分けられる。
- 原発性脳腫瘍で最も多いのは髄膜腫、次いで神経膠腫(グリオーマ)、下垂体腺腫。小児では星細胞腫や髄芽腫が多い。
- 頭蓋内圧亢進症状の三徴=早朝に強い頭痛・噴射状の嘔吐・うっ血乳頭。
- 頭蓋内圧亢進時は浸透圧利尿薬(D-マンニトール、濃グリセリン)、頭部を15〜30度挙上、副腎皮質ステロイドで対応する。腰椎穿刺は脳ヘルニアを誘発するため禁忌。
- 転移性脳腫瘍の治療は定位放射線治療(ガンマナイフ)、全脳照射、手術、薬物療法を病態と全身状態に応じて選択する。
参考: 標準的な脳神経外科学(転移性脳腫瘍の原発巣頻度)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について