第111回 看護師国家試験 午前 問75 解説
📝 問題
災害発生時に行う START 法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ START法で最初に判定する項目は『歩行(歩けるか)』である
START法(スタート)は、災害現場で多数の傷病者を短い時間でふるい分ける一次トリアージである。判定の順番は歩行→呼吸→循環→意識で、最初に確かめるのは歩けるかどうか。「まず歩けるかを見る」と覚えるとよい。
歩けない人には、呼吸の有無と回数、循環(橈骨動脈が触れるか、毛細血管再充満時間が2秒を超えないか)、簡単な指示に従えるかを順に確かめ、赤・黄・黒に分ける。意識・呼吸・循環はいずれも歩行のあとに見る項目である。
毛細血管再充満時間とは
爪の先を5秒ほど押して離し、白くなった色が戻るまでの時間。2秒を超えると血液の巡りが悪いと判断する。
- 1
意識不正解
意識(従命反応)は循環の評価の後に確認する項目であり、最初ではない。
- 2
呼吸不正解
呼吸は歩行できない者に対して次に評価する項目であり、最初ではない。
- 3
循環不正解
循環は呼吸の評価の後に確認する項目であり、最初ではない。
- 4
歩行正解
START法ではまず歩行の可否を確認し、歩ける者を緑(軽症群)とする。
📚 国試でよく狙われるところ
トリアージは限られた資源で救命できる人を最大にするための選別。区分の色と番号、タッグを着ける場所がそのまま問われるので、色と番号を対にして覚えよう。 災害現場ではまず簡便な一次トリアージ(START法)、そのあと詳しい二次トリアージ(PAT法)を行う。繰り返し行い、状態が変われば区分も変える。
- トリアージタッグは原則右手首に装着する(不可なら左手首→右足首→左足首→頸部の順)。
- 区分Ⅰ=赤(最優先治療群)、Ⅱ=黄(待機的治療群)、Ⅲ=緑(保留群・軽症)、0=黒(死亡群・不処置)。
- START法で歩行不能の場合、気道確保しても自発呼吸がなければ黒、呼吸があり回数が基準外なら赤と判定する。
- 災害時の医療体制ではDMAT、広域搬送、災害拠点病院、CSCATTT(指揮・安全・情報伝達・評価・トリアージ・治療・搬送)の考え方が問われる。
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について