第111回 看護師国家試験 午前 問65 解説
📝 問題
精神保健における一次予防はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 一次予防はストレス対処法の知識の啓発など発症前の健康増進・発生予防である
予防は3段階に分かれる。一次予防は病気になる前の健康増進と発生予防、二次予防は早期発見・早期治療、三次予防は再発防止と社会復帰である。 ストレスとその対処法を伝える啓発活動は、心の病気を未然に防ぐ健康教育なので一次予防にあたる。
他の選択肢は段階が違う。職場でのうつ病の早期発見と、自殺企図者に受診をすすめることは、すでに起きた問題への対応で二次予防。統合失調症患者の社会参加の支援は社会復帰を支えるもので三次予防である。
自殺企図とは
実際に自殺を図る行為のこと。死にたいと考えている段階は自殺念慮といい、区別して用いる。
- 1
職場でうつ病患者を早期発見する。不正解
うつ病患者の早期発見は早期発見・早期治療にあたり二次予防である。
- 2
自殺企図者に精神科医療機関への受療を促す。不正解
自殺企図者への受療促進は発症後の対応であり二次予防にあたる。
- 3
統合失調症患者の社会参加のための支援を行う。不正解
社会参加の支援はリハビリテーション・社会復帰であり三次予防である。
- 4
ストレスとその対処法に関する知識の啓発活動を行う。正解
ストレス対処法の知識の啓発は発生を未然に防ぐ健康教育であり一次予防である。
📚 国試でよく狙われるところ
一次・二次・三次予防は、具体例を入れ替えて問われる。「発症の前か、後か、その先か」で振り分けよう。
- 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度は、労働者50人以上の事業場で年1回実施が義務。気づきを促す一次予防が主目的とされる。
- 自殺対策基本法・自殺総合対策大綱に基づき、ゲートキーパー(気づき・傾聴・つなぎ・見守り)の養成が進められている。
| 段階 | 目的 | 例 |
|---|---|---|
| 一次予防 | 発生の予防・健康増進 | ストレス対処法の啓発、ストレスチェック、健康教育 |
| 二次予防 | 早期発見・早期治療 | 職場でのうつ病の早期発見、受診勧奨、健診 |
| 三次予防 | 再発防止・社会復帰 | デイケア、SST、就労支援、リワーク |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について