第111回 看護師国家試験 午前 問3 解説
📝 問題
シックハウス症候群に関係する物質はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ シックハウス症候群の主要原因物質はホルムアルデヒドである。
シックハウス症候群は、新築や改築をした住宅の建材・接着剤・塗料などから室内の空気に出る揮発性有機化合物(VOC)によって、目や鼻・喉の刺激、頭痛、めまい、倦怠感が起こる健康障害である。 その代表がホルムアルデヒドで、合板やクロスの接着剤に含まれる。トルエン・キシレンも同じ仲間として問われる。
他の選択肢はいずれも室内の空気汚染ではなく、別の環境問題に関わる物質である。
覚え方は「新しい家(ハウス)でツンとくる刺激臭=ホルムアルデヒド」。
VOC〈ブイオーシー〉とは
揮発性有機化合物のこと。常温で空気中に蒸発しやすく、建材や塗料、接着剤から室内に出て、目や喉の刺激や頭痛の原因になる。
- 1
アスベスト不正解
アスベスト(石綿)は肺の中皮腫・石綿肺の原因で、室内空気汚染とは別問題。
- 2
ダイオキシン類不正解
ダイオキシン類は主にごみ焼却由来の環境汚染物質で、シックハウスとは無関係。
- 3
放射性セシウム不正解
放射性セシウムは原子力事故等での放射線被曝に関わる物質。
- 4
ホルムアルデヒド正解
建材の接着剤等から放散され、粘膜刺激症状を起こすシックハウスの主因物質。
📚 国試でよく狙われるところ
室内環境の問題は、物質名と病気の組合せで問われる。物質→起こる健康障害の順に、1対1で結びつけて覚えよう。
- シックハウス症候群は、その部屋を離れたり換気をしたりすると症状が軽くなるのが特徴。
- 化学物質過敏症はごく微量の化学物質で多彩な症状をきたす病態で、シックハウス症候群とは区別される。
- 建築基準法により、ホルムアルデヒドを発散する建材の使用面積が制限され、居室には機械換気設備の設置が義務づけられている。
| 物質 | 主な健康障害・関連 |
|---|---|
| ホルムアルデヒド | シックハウス症候群(粘膜刺激・頭痛) |
| アスベスト(石綿) | 石綿肺・肺癌・悪性中皮腫 |
| ダイオキシン類 | ごみ焼却等による環境汚染 |
| 放射性セシウム | 原子力事故に伴う内部被曝 |
| 一酸化炭素 | 不完全燃焼による中毒(頭痛・意識障害) |
参考: 建築基準法
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について