第111回 看護師国家試験 午前 問18 解説
📝 問題
呼吸パターンを図に示す。Cheyne-Stokes〔チェーン-ストークス〕呼吸はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ Cheyne-Stokes呼吸は、無呼吸と過呼吸を周期的に繰り返す波状のパターン(図の①)である。
チェーン-ストークス(Cheyne-Stokes)呼吸は、無呼吸の状態から呼吸がしだいに大きく速くなり、そのあとしだいに小さく浅くなって、また無呼吸に戻る周期を繰り返す呼吸である。図で振幅が漸増・漸減する山を、平坦な無呼吸期をはさんで繰り返しているのは①である。
延髄にある呼吸中枢の働きが鈍くなって起こり、重症心不全・脳血管障害・尿毒症や臨死期にみられる。
覚え方: 「だんだん大きく → だんだん小さく → 止まる」を繰り返す波、とイメージする。
尿毒症とは
腎臓の働きが落ちて、体にたまった老廃物が全身に害をおよぼす状態。吐き気や意識障害、異常呼吸が起こる。
- 1
①正解
①は無呼吸のあと呼吸がしだいに大きくなり、また小さくなって無呼吸に戻る山を周期的に繰り返しており、チェーン-ストークス呼吸にあたる。
- 2
②不正解
②は小さな呼吸のかたまりと平坦な無呼吸が不規則に入れかわる波形で、髄膜炎や脳の障害でみられるビオー呼吸である。
- 3
③不正解
③は大きく速い呼吸が同じ深さのまま規則正しく続く波形で、糖尿病ケトアシドーシスでみられるクスマウル呼吸である。
- 4
④不正解
④は小さくゆるやかな波が規則正しく続く波形で、深さもリズムも乱れていない。周期的な無呼吸をはさむチェーン-ストークス呼吸とは形が違う。
📚 混同しやすいので注意
異常呼吸は波形と病名を入れ替えて問われる。リズムが乱れるものと深さ・速さが変わるものに分け、波形・病名・原因疾患を3つ1組で覚えよう。
- 成人の正常呼吸数は16〜20/分。25/分以上を頻呼吸、9/分以下を徐呼吸という。
- 起坐呼吸は臥位で増悪し坐位で楽になる呼吸困難で、左心不全や気管支喘息でみられる。
- 下顎呼吸は死期が近いときにみられる、下顎を動かす努力様の呼吸。
| 名称 | 特徴 | 主な原因 |
|---|---|---|
| Cheyne-Stokes(チェーン-ストークス)呼吸 | 無呼吸→漸増→漸減を周期的に繰り返す | 重症心不全・脳血管障害・尿毒症・臨死期 |
| Kussmaul(クスマウル)呼吸 | 深く大きい呼吸が規則的に続く | 糖尿病ケトアシドーシス・尿毒症 |
| Biot(ビオー)呼吸 | 深さの一定しない呼吸と無呼吸が不規則に交代 | 髄膜炎・脳腫瘍などの脳障害 |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について