第110回 看護師国家試験 午後 問85 解説
📝 問題
炎症の4徴候に含まれるのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・4
💡 解説
✅ 炎症の4徴候に含まれるのは腫脹と発赤である。
炎症の4徴候(ケルススの4徴)は、発赤・腫脹・発熱(熱感)・疼痛である。これにガレノスが機能障害を加えて5徴候とすることもある。 炎症部位では血管拡張により発赤・熱感が、血漿成分の漏出により腫脹(浮腫)が生じる。
壊疽・膿瘍は炎症の結果として生じうる病態であるが、4徴候そのものではない。浮腫は腫脹の一因ではあるが、4徴候の項目としては「腫脹」が正式な用語である。
ケルススの4徴とは
古代ローマの医学者ケルススがまとめた炎症のサイン。発赤・腫脹・熱感・疼痛の4つをさす。
壊疽とは
血流が途絶えて組織が死に、そこに細菌が加わって腐敗した状態。糖尿病の足病変や凍傷などでみられる。
- 1
壊疽不正解
壊疽は組織が壊死し腐敗した病態で、炎症の4徴候そのものではない。
- 2
腫脹正解
腫脹は血漿成分の漏出により生じる炎症の4徴候の一つである。
- 3
膿瘍不正解
膿瘍は炎症の結果生じる限局した膿の貯留で、4徴候ではない。
- 4
発赤正解
発赤は血管拡張により生じる炎症の4徴候の一つである。
- 5
浮腫不正解
浮腫は腫脹の一因ではあるが、炎症4徴候の正式な項目は「腫脹」である。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
炎症の4徴候に機能障害を加えたものが5徴候。 炎症の4徴候は名前を並べて問われるので、「発赤・腫脹・熱感・疼痛」の4つはひと息で言えるようにしておきたい。 どの徴候がどの仕組みで起こるかまで対にすると、言い換えた選択肢にも迷わない。
- 発赤・熱感=血管拡張による局所の血流増加
- 腫脹=血管透過性の亢進による血漿成分の滲出(浮腫)
- 疼痛=ブラジキニン・プロスタグランジンなどの化学伝達物質と、腫脹による神経の圧迫
- 急性炎症では好中球が、慢性炎症ではリンパ球・マクロファージが主役となる
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について