第110回 看護師国家試験 午後 問83 解説

一般人体の構造と機能✔ 監修済み

📝 問題

血圧を上昇させるのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

1・3

💡 解説

✅ 血圧を上昇させるのはセロトニンとバソプレシンである。

血圧を上昇させる物質はセロトニンとバソプレシンである。セロトニンは血管平滑筋に作用して血管を収縮させ血圧を上げる。 バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)は腎集合管での水再吸収を促進して循環血液量を増やすとともに、高濃度では血管収縮作用(昇圧作用)を示す。

一方、ヒスタミンとブラジキニンはいずれも血管拡張作用をもち血圧を低下させる。心房性ナトリウムペプチド(ANP)は心房から分泌され、利尿・血管拡張作用により血圧を下げる。

セロトニンとは

脳では気分の調節に関わる物質だが、血液中では血小板から放出され、血管を縮めて血圧を上げる。

ブラジキニンとは

炎症が起きたときにできる物質。血管を広げて血圧を下げ、痛みも起こす。

  • 1

    セロトニン正解

    セロトニンは血管平滑筋を収縮させ血圧を上昇させる。

  • 2

    ヒスタミン不正解

    ヒスタミンは血管拡張作用をもち血圧を低下させる。

  • 3

    バソプレシン正解

    バソプレシンは水の再吸収促進と血管収縮により血圧を上昇させる。

  • 4

    ブラジキニン不正解

    ブラジキニンは血管拡張作用をもち血圧を低下させる。

  • 5

    心房性ナトリウムペプチド不正解

    心房性ナトリウムペプチドは利尿・血管拡張により血圧を低下させる。

📚 丸暗記より仕組みで覚えよう

生理活性物質は、昇圧側と降圧側に振り分けさせる形で問われる。名前を1つずつ覚えるより、血管を縮めるか広げるかという1本の物差しで判断しよう。 縮めれば血圧は上がり、広げれば下がる。バソプレシンのように水をためて血液量を増やす経路も昇圧に働く。

  • レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系=腎血流の低下→レニン分泌→アンジオテンシンⅡ(血管収縮)→アルドステロン(Na・水の再吸収)で昇圧
  • ANPは心房が引き伸ばされると分泌され、利尿と血管拡張によって血圧を下げる
血圧に働く主な生理活性物質
血圧を上げる血圧を下げる
アドレナリン・ノルアドレナリンアセチルコリン
アンジオテンシンⅡ心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)
バソプレシン(ADH)ブラジキニン
セロトニンヒスタミン
エンドセリン一酸化窒素(NO)・プロスタサイクリン

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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