第110回 看護師国家試験 午後 問32 解説
📝 問題
雇用保険法について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 雇用保険法には育児休業給付がある。
雇用保険は失業等給付を中心とした社会保険で、育児休業を取得した被保険者に対して育児休業給付(育児休業給付金)を支給する制度をもつ。近年は男性の育児休業取得促進の観点からも重要視されている給付である。
雇用保険は一定の労働者を雇用する事業所に強制適用され、任意加入ではない。保険者は政府(国)であり、市町村ではない。保険料は事業主と労働者の双方が負担するもので、全額を労働者が負担するわけではない。
保険者とは
保険を運営し、保険料を集めて給付を行う側のこと。加入して給付を受ける側は被保険者という。
強制適用とは
条件に当てはまれば本人の希望に関わらず加入することになる仕組み。雇用保険や医療保険はこの形をとる。
- 1
育児休業給付がある。正解
雇用保険法には育児休業給付が規定されている。
- 2
雇用保険は任意加入である。不正解
雇用保険は強制適用が原則で任意加入ではない。
- 3
雇用保険の保険者は市町村である。不正解
保険者は政府(国)であり市町村ではない。
- 4
雇用保険料は全額を労働者が負担する。不正解
保険料は事業主と労働者が分担し全額労働者負担ではない。
📚 混同しやすいので注意
保険者が政府なのか市町村なのか、保険料を誰が負担するのかは制度ごとに異なり、ここを取り違えると失点につながる。制度名と保険者はいつも一緒に思い出せるようにしておきたい。 社会保険は医療・年金・介護・雇用・労災の5種類。 労災保険だけは保険料が全額事業主負担である点が問われやすい。
| 社会保険 | 保険者 | 主な給付 |
|---|---|---|
| 医療保険 | 全国健康保険協会・健康保険組合・都道府県及び市町村(国民健康保険)・後期高齢者医療広域連合 | 療養の給付、高額療養費、傷病手当金、出産育児一時金 |
| 年金保険 | 政府(国) | 老齢年金・障害年金・遺族年金 |
| 介護保険 | 市町村(特別区) | 要介護・要支援認定に基づく居宅サービス・施設サービス |
| 雇用保険 | 政府(国) | 求職者給付(基本手当)、育児休業給付、介護休業給付、教育訓練給付 |
| 労働者災害補償保険(労災保険) | 政府(国) | 療養補償給付、休業補償給付など。保険料は全額事業主負担 |
参考: 雇用保険法
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について