第110回 看護師国家試験 午前 問39 解説
📝 問題
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、重症急性呼吸器症候群〈SARS〉の分類はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ SARSは感染症法の二類感染症。
感染症法では感染力や重篤度に応じて感染症を一類〜五類などに分類している。重症急性呼吸器症候群〈SARS〉は二類感染症に分類される。二類には結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1・H7N9)などが含まれる。
他の選択肢は分類が異なる。一類感染症はエボラ出血熱、ペスト、痘そうなど7疾患で最も危険性が高く、三類はコレラ・細菌性赤痢・腸チフスなど、四類はE型・A型肝炎、狂犬病、マラリアなどである。
SARSとMERSは二類、と押さえておく。
SARS〈サーズ〉とは
コロナウイルスによる肺炎で、2002〜2003年に世界へ広がった。高熱のあと急に呼吸が苦しくなるのが特徴。
痘そうとは
天然痘のこと。ワクチンによって根絶され、いまは自然には発生しないが、生物テロへの警戒から一類に残されている。
- 1
一類感染症不正解
一類はエボラ出血熱・ペスト・痘そうなど最も危険な7疾患でSARSは含まれない。
- 2
二類感染症正解
SARSは結核・MERSなどとともに二類感染症に分類される。
- 3
三類感染症不正解
三類はコレラ・細菌性赤痢・腸チフスなどでSARSは該当しない。
- 4
四類感染症不正解
四類はA型・E型肝炎・狂犬病・マラリアなどでSARSは該当しない。
📚 国試でよく狙われるところ
感染症の類型は、疾患名を挙げて何類かを答えさせる形で毎回のように出る。一類と二類の代表疾患から先に覚えよう。 類型は一類〜五類に加えて、新型インフルエンザ等感染症・指定感染症・新感染症がある。 一類〜三類と新型インフルエンザ等感染症は就業制限の対象となる。
| 類型 | 主な疾患 | 主な措置 |
|---|---|---|
| 一類 | エボラ出血熱、ペスト、痘そう、クリミア・コンゴ出血熱、ラッサ熱、南米出血熱、マールブルグ病 | 原則入院、消毒等 |
| 二類 | 結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1・H7N9)、急性灰白髄炎 | 状況に応じて入院 |
| 三類 | コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス、腸管出血性大腸菌感染症 | 就業制限 |
| 四類 | E型肝炎、A型肝炎、狂犬病、マラリア、デング熱、日本脳炎 | 消毒・媒介動物の駆除など物的措置 |
| 五類 | 麻疹、風疹、後天性免疫不全症候群、梅毒、季節性インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症 | 発生動向の把握と情報提供 |
参考: 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について