第109回 看護師国家試験 午後 問69 解説
📝 問題
医療保護入院で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 医療保護入院は家族等の同意により入院させることができる。
医療保護入院は、精神保健指定医(1名)の診察により入院が必要と判断され、本人の同意が得られない場合に、家族等の同意に基づいて行う入院形態である(精神保健福祉法)。
入院期間が72時間に限られるのは応急入院、2人以上の指定医の診察で自傷他害のおそれが要件となるのは措置入院である。 他人に害を及ぼすおそれが明らかな者を対象とするのも措置入院であり、これらと混同しないよう入院形態ごとの要件を整理しておく。
精神保健指定医とは
厚生労働大臣が指定する医師。本人の同意によらない入院や、行動制限が必要かどうかを判断する権限をもつ。
- 1
入院の期間は72時間に限られる。不正解
72時間に限られるのは応急入院。
- 2
患者の家族等の同意で入院させることができる。正解
医療保護入院は指定医1名の判断と家族等の同意で入院できる。
- 3
2人以上の精神保健指定医による診察の結果で入院となる。不正解
2人以上の指定医の診察を要するのは措置入院。
- 4
精神障害のために他人に害を及ぼすおそれが明らかな者が対象である。不正解
自傷他害のおそれが明らかな者が対象なのは措置入院。
📚 関連知識
| 入院形態 | 本人の同意 | 指定医の診察 | その他の要件 |
|---|---|---|---|
| 任意入院 | あり | 原則不要 | 本人の同意に基づく入院。退院の申出があれば原則退院 |
| 医療保護入院 | なし | 指定医1名 | 家族等の同意が必要(家族等がいない場合や意思表示をしない場合は市町村長の同意) |
| 応急入院 | なし | 指定医1名 | 家族等の同意が得られない急を要する場合。72時間以内 |
| 措置入院 | なし | 指定医2名以上の一致 | 自傷他害のおそれ。都道府県知事の権限で行う |
| 緊急措置入院 | なし | 指定医1名 | 急速を要する場合。72時間以内 |
令和4年(2022年)の改正(令和6年施行)で、医療保護入院には入院期間の定めと更新制が設けられ、期間ごとに入院の要件を確認し直すことになった。
参考: 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について