第109回 看護師国家試験 午後 問32 解説
📝 問題
Ménière(メニエール)病で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ メニエール病のめまいは回転性である。
メニエール病は内リンパ水腫を原因とし、回転性めまい・感音性難聴・耳鳴・耳閉感を反復する内耳疾患である。 めまい発作は数十分から数時間続く回転性であり、発作を繰り返すうちに難聴が進行するのが典型像である。
難聴は蝸牛の障害による感音性難聴であり、伝音性難聴ではない。 治療は発作期には安静・制吐薬・利尿薬・浸透圧利尿薬などによる保存的治療が基本で、外科治療は難治例に限られる。 国試では「回転性めまい+感音性難聴+耳鳴」の三徴と内リンパ水腫が繰り返し問われる。
感音性難聴とは
内耳(蝸牛)や聴神経の障害で起こる難聴。音がゆがんで聞こえ、補聴器で補いにくい。
伝音性難聴とは
音を伝える外耳・中耳の障害で起こる難聴。中耳炎や耳垢のつまりが原因で、治療で改善しやすい。
- 1
伝音性難聴を伴う。不正解
蝸牛障害による感音性難聴を伴う。伝音性難聴ではない。
- 2
めまいは回転性である。正解
内リンパ水腫により回転性めまい発作を反復するのが典型である。
- 3
発作期に外科治療を行う。不正解
発作期は安静と薬物による保存的治療が基本で、外科治療は難治例に限る。
- 4
蝸牛の機能は保たれている。不正解
蝸牛障害により感音性難聴をきたすため、蝸牛機能は障害される。
📚 混同しやすいので注意
めまいは持続時間と難聴の有無で鑑別する。メニエール病は内リンパ水腫が原因で、聴覚症状を伴うのが特徴である。 発作を繰り返す病気なので、発作時の対応と再発予防の生活指導が看護の中心になる。
- 発作時は暗く静かな環境で安静とし、転倒・転落を防ぐ
- 誘因となるストレス・睡眠不足・過労を避ける生活指導が再発予防につながる
| 疾患 | 特徴 |
|---|---|
| 良性発作性頭位めまい症 | 頭位変換で数秒〜数十秒の回転性めまい。難聴を伴わない |
| Ménière(メニエール)病 | 数十分〜数時間の回転性めまいを反復。感音性難聴・耳鳴を伴う |
| 前庭神経炎 | 強い回転性めまいが数日持続。難聴を伴わない |
| 突発性難聴 | 突然の一側性感音性難聴。めまいを伴うことがある |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について