第109回 看護師国家試験 午後 問3 解説
📝 問題
じん肺に関係する物質はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ じん肺は粉じん吸入による疾患で、アスベスト(石綿)が原因物質となる。
じん肺は、粉じんを長期間吸入することで肺に線維増殖性変化が生じる職業性疾患である。 選択肢のうち、吸入により肺に沈着し線維化を起こす粉じんはアスベスト(石綿)である。
アスベストは断熱材・建材などに使用されてきた鉱物繊維で、石綿肺(じん肺の一種)のほか、肺癌や中皮腫の原因となる。 潜伏期間が長く、曝露から数十年後に発症することが特徴である。
国試では原因物質と疾患名の対応が繰り返し問われる。物質の名前から病名を引けるようにしておく。
中皮腫とは
胸膜や腹膜など、臓器をおおう膜(中皮)から発生する悪性腫瘍。
- 1
フロン不正解
フロンはオゾン層破壊物質であり、じん肺の原因ではない。
- 2
アスベスト正解
アスベスト(石綿)は吸入により石綿肺(じん肺)や中皮腫を起こす。
- 3
ダイオキシン類不正解
ダイオキシン類は環境汚染物質で発癌性等が問題となるが、じん肺とは関係しない。
- 4
ホルムアルデヒド不正解
ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質であり、じん肺とは関係しない。
📚 ここも一緒におさえておこう
じん肺は、原因物質・健康診断・合併症がまとめて問われる。予防が中心であることを軸に覚えよう。 一度線維化した肺は元に戻らず、不可逆性で治癒しない。 そのため粉じん曝露の防止(作業環境管理・防じんマスク)が最も重要である。
- じん肺法により、粉じん作業従事者にはじん肺健康診断が定期的に行われる
- じん肺法上の合併症には肺結核・結核性胸膜炎・続発性気管支炎・続発性気管支拡張症・続発性気胸がある
- 石綿曝露は潜伏期間が数十年と長く、石綿肺のほか肺癌・中皮腫を起こす
| 原因物質 | 生じる疾患 |
|---|---|
| 遊離ケイ酸(石英などの粉じん) | けい肺 |
| 石綿(アスベスト) | 石綿肺・肺癌・中皮腫 |
| 石炭粉じん | 炭鉱夫じん肺 |
| アルミニウム・タルクなど | その他のじん肺 |
参考: じん肺法
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について