第109回 看護師国家試験 午後 問18 解説
📝 問題
過呼吸で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 過呼吸では1回換気量が増加する。
過呼吸(過換気)は、1回換気量が増加した呼吸をいう。 呼吸の深さが増し、1回に出入りする空気の量が多くなる状態である。
用語の区別が重要である。 頻呼吸は呼吸数の増加(深さは正常)、過呼吸は1回換気量の増加(深さの増加)を指す。 両者が組み合わさると多呼吸となる。
呼吸数24/分以上は頻呼吸、呼吸リズムが不規則になるのは失調性呼吸、吸気時に下顎が動くのは下顎呼吸(努力呼吸)で、いずれも過呼吸の定義ではない。 国試では、呼吸パターンの名前と特徴を入れ替えて問われる。名前と「回数が変わるのか、深さが変わるのか」を対にして覚えよう。
失調性呼吸とは
呼吸の深さもリズムもばらばらになる呼吸。脳幹(延髄)の障害でみられ、生命の危険が大きい。
- 1
吸気時に下顎が動く。不正解
吸気時に下顎が動くのは下顎呼吸で、死期に近い努力呼吸である。
- 2
1回換気量が増加する。正解
過呼吸は1回換気量が増加した呼吸である。
- 3
呼吸数が24/分以上になる。不正解
呼吸数24/分以上は頻呼吸の定義であり、過呼吸とは異なる。
- 4
呼吸リズムが不規則になる。不正解
呼吸リズムが不規則になるのは失調性呼吸などの異常呼吸である。
📚 混同しやすいので注意
呼吸の異常は、回数(速さ)と1回換気量(深さ)のどちらが変わったかで名前が決まる。名前を見たらどちらの話かを言えるようにしておこう。 成人の正常呼吸数は12〜20回/分である。
| 用語 | 特徴 |
|---|---|
| 頻呼吸 | 呼吸数が増加(深さは変わらない) |
| 徐呼吸 | 呼吸数が減少(12回/分以下) |
| 過呼吸 | 1回換気量が増加(深さが増す) |
| 減呼吸 | 1回換気量が減少 |
| 多呼吸 | 呼吸数・1回換気量ともに増加 |
| Cheyne-Stokes(チェーンストークス)呼吸 | 無呼吸と深い呼吸が周期的に交代する |
| Kussmaul(クスマウル)呼吸 | 深く大きい呼吸が持続(糖尿病性ケトアシドーシスなど) |
| Biot(ビオー)呼吸 | 浅く速い呼吸と無呼吸が不規則に交代する |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について