第109回 看護師国家試験 午前 問32 解説

一般基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

細菌の芽胞を死滅させるのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 酸化エチレンガス(EOG)滅菌は芽胞を含む全微生物を死滅させる。

細菌の芽胞は熱・乾燥・消毒薬に極めて強い抵抗性をもつため、これを死滅させるには『滅菌』レベルの処理が必要である。 この中で滅菌に相当するのは酸化エチレンガス(EOG)滅菌のみで、芽胞を含むすべての微生物を死滅させられる。

紫外線やポビドンヨード、アルコールはいずれも『消毒』レベルであり、多くの栄養型細菌には有効だが芽胞には無効である。 EOGは低温で処理できるため、熱に弱いプラスチック製品やカテーテル類の滅菌に用いられる。

芽胞とは

一部の細菌が環境の悪化に備えてつくる、殻に包まれた状態。熱・乾燥・消毒薬に強く、条件が戻るとふたたび増殖する。

  • 1

    紫外線不正解

    紫外線は表面の消毒には有効だが芽胞には無効で、照射面のみにしか作用しない。

  • 2

    ポビドンヨード不正解

    ポビドンヨードは中水準消毒薬で、芽胞は死滅させられない。

  • 3

    70 % アルコール不正解

    70%アルコールは栄養型細菌に有効だが芽胞には無効。

  • 4

    酸化エチレンガス正解

    酸化エチレンガス滅菌は芽胞を含む全微生物を死滅させる滅菌法である。

📚 国試でよく狙われるところ

滅菌と消毒は、芽胞に効くかどうかを入れ替えて問われる。方法・薬剤と水準を対にして覚えよう。

  • 芽胞をつくる代表的な菌はクロストリジオイデス・ディフィシル・破傷風菌・ボツリヌス菌・炭疽菌
  • クロストリジオイデス・ディフィシルやノロウイルスにはアルコールが効きにくい
  • 手指衛生は流水と石けんによる手洗い、環境消毒は次亜塩素酸ナトリウムで行う
滅菌法と消毒薬の水準
区分方法・薬剤芽胞への効果
滅菌高圧蒸気(オートクレーブ)・酸化エチレンガス(EOG)・過酸化水素低温プラズマ・放射線すべて死滅させる
高水準消毒グルタラール・過酢酸・フタラール長時間の接触で芽胞にも有効
中水準消毒次亜塩素酸ナトリウム・ポビドンヨード・消毒用エタノール芽胞には無効(次亜塩素酸ナトリウムはノロウイルスに有効)
低水準消毒ベンザルコニウム塩化物・クロルヘキシジン無効

熱に強い器材は高圧蒸気滅菌が第一選択。熱に弱い器材にはEOGや過酸化水素低温プラズマを用いる。

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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