第108回 看護師国家試験 午後 問56 解説
📝 問題
障害のレベルを運動機能と知能指数で区分するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 障害のレベルを運動機能と知能指数で区分するのは「大島分類」である。
大島分類は、重症心身障害児(者)を運動機能と知能指数(IQ)の2軸のマトリックスで区分する分類法である。 縦軸にIQ、横軸に移動機能(走れる〜寝たきり)をとった表で、両方が重度に該当する領域(区分1〜4)を重症心身障害と定義する。 運動と知能の両面から重症度を評価できる点が特徴である。
他の選択肢は評価対象が異なる。 NYHA分類は心不全の重症度(身体活動の制限度)を、Hugh-Jones分類は呼吸困難の程度を評価する。 国際生活機能分類(ICF)は心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子などから生活機能全体を包括的にとらえる枠組みで、運動機能とIQの2軸で区分するものではない。 重症心身障害=大島分類(運動機能×IQ)という結びつきを押さえる。
重症心身障害とは
重い肢体不自由と重い知的障害が重なった状態をいう。医学的な診断名ではなく、支援の対象を決めるための行政上の呼び名である。
- 1
大島分類正解
大島分類は運動機能と知能指数(IQ)の2軸で重症心身障害を区分する分類である。
- 2
NYHA分類不正解
NYHA分類は心不全の重症度を身体活動の制限度で評価するもので、対象が異なる。
- 3
国際生活機能分類〈ICF〉不正解
ICFは生活機能を包括的にとらえる枠組みで、運動機能とIQの2軸区分ではない。
- 4
Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類不正解
Hugh-Jones分類は呼吸困難の程度を評価する分類であり、対象が異なる。
📚 関連知識
| 名称 | 評価する対象 |
|---|---|
| 大島分類 | 重症心身障害(運動機能とIQの2軸) |
| NYHA分類 | 心不全の重症度(身体活動の制限度) |
| Hugh-Jones分類 | 呼吸困難の程度 |
| Fontaine分類 | 閉塞性動脈硬化症(下肢虚血)の重症度 |
| Hoehn-Yahr重症度分類 | パーキンソン病の重症度 |
| ブレーデンスケール | 褥瘡発生のリスク |
| 国際生活機能分類〈ICF〉 | 生活機能を心身機能・活動・参加と環境因子から包括的にとらえる枠組み |
参考: 系統看護学講座 小児看護学 障害児看護
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について